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Q47:1−1での守り方は?(00年11月27日)

Q:
1対1でのディフェンスの守り方について新着Q&Aの中に「1対1でFWがDFを抜くには…」というものがあったので、逆にDFの立場としてはどのようにFWをブロックしたら良いのか教えて下さい。特に初心者等で、バックスケーティングがあまり上手くないプレーヤーへのアドバイスをお願い致します。

まだまだ半人前さん 他

A:
やはり守り方の質問も来ましたね。
守りは基本的に攻撃の裏返しです。したがって1−1を守るディフェンダーは

「スピードの変化や横への移動、フェイントに惑わされず、相手のパックプロテクションに負けないチェックを行なう」

必要があるわけです。

この目標を達成するために、具体的に、まず相手と自分の位置関係を見ていきましょう。

「自分のプレーする相手よりも内側に位置してフィールド(リンク)の中央を守る」

というのはおよそほとんどのオープン型ボールゲームの基本です。中央から攻めあがられると、左右どちらにでも展開されますし、またシュートも危険になってくるからです。これは同時に

「ゴールと相手の間で守る」

つまり、相手がゴールに対して直接プレーを進められないような位置で守るという原則を満たすポジショニングでもあります。

 

というわけでホッケー界では

「インサイドアウト」

というポジショニングが知られています。相手よりもリンク内側で守る、相手をボード際に追い込むように守る、そういうことです。相手の内側で守るだけでなく、相手と適切な距離を保って相手と同じスピードで下がりながら守ることも大切です。相手の体と自分の体がだいたいスティック2本分の距離がいいといわれています。これ以上離れすぎるとあっという間に内側を抜き去られてしまいます。これ以上近づいて、しかもスピードに差があると、今度は外側を抜かれてしまいます。相手との距離を詰めて適切なギャップを保つことを

「ギャップコントロール」

といいます。こうして上手いポジションをとることに成功すると、相手はボード際をすり抜けていくことに賭けるようになります。(以上右図参照)これでいよいよチェックのしどころです。

相手が自分のスティックでチェックできる範囲に入り、ボード際をすり抜けようとしてきたら、一歩前に出る感じで思い切って相手の体を止めます。(英語では "step up!!" ステップアップという場合が多い)ここでズルズル引いてしまうと相手が急にストップしたり、スティックの下にパックを通して内側に入り込もうとしたりして(Q45参照)大変です。スティックチェックを入れても入れなくても、パックよりも体を止めましょう。パックは勝手にプレーしません。

相手はディフェンダーの目を紛らわそうとしていろいろと小細工をしてくるでしょうが、しっかりと相手の体を見ていましょう。パックは間接視で見ましょう。相手の胸から頭をしっかり見ていましょう。

チェックしたらあとはしっかりとボード際で相手の体を止めて、味方がパックを処理してくれるのを待ちます。自分でパックを取り返せればいうことないですが、まあそう上手くはいかないでしょう。

今まで読んで分かったと思いますが、基本的に1−1の守りの技術はスケーティング能力に依存します。っていうか、ほとんどスケーティング能力にかかっています。相手はスピードを替えたり横に動いたりパックを大きく動かしたりしてディフェンダーのポジションミスを誘発させようとしてきます。それに負けないスケーティングを身に付けないとどうしようもないのです。

> 初心者等で、バックスケーティングがあまり上手くないプレーヤーへのアドバイスをお願い致します。

ということですが、まずはとにかくバックスケーティングを練習してください。

・・・と突き放すのもかわいそうなので一つだけ。

バックでスピード負けして相手に並ばれそうになる前にフォアに切り替えて相手を追ってください。そうすれば少なくともフォアでの勝負になりますのでなんとか相手をボード際に追い込めるはずです。

あ、これもバックからフォアへのピボットが重要になるから、やっぱスケーティングじゃん。ピボットの話は近日中にアップします。

それでは。

(回答者:若林弘紀

 

 

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