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1.ホッケーとマウスガードの話

歯、まだ大丈夫なの?

日本ではまだまだマイナースポーツであるアイス(もしくはインライン)ホッケー、、、自己紹介で「ホッケーやってるんだ」というと必ず聞かれるのが「やっぱりケンカするの?」と並んで

「歯、まだ大丈夫なの?」

ではないでしょうか?そうです。ホッケーは長らく「歯無しになるスポーツ」として有名でした。実際に本場のカナダをはじめ日本でも、前歯の無いホッケー選手はある種のハクをつけている、とまで思われてきました。

近年日本では学生向けのルール改正により学生時代からハーフバイザーの着用が可能になり、試合・練習中に口や歯の怪我をする姿を多く見かけるようになりました。スティックやパックがかすっただけでも歯は折れ、口元は切れるものです。また、フェイスガードをしていてもチェックなどの衝撃でフェイスガードが口に食い込み歯が折れたり、歯で口の中を切ったりすることはいくらでもあります。(写真はひじ打ちによる口の怪我です、、、、)

歯は一生、毎日使っていくものです。残念ながら「歯が無いくらいがカッコいい」のがホッケーマンという考えは、それによって失われるものを考えると、到底合理的とは言えません。やはり自分の歯を守る備えをしておくのが賢明なスポーツマンの姿といえるでしょう。

そんな事情からホッケー界では昔からマウスガード=マウスピースを着用するプレーヤーが少なくありませんでした。

海の向こうでは、、、

私(若林弘紀)は5シーズンの海外コーチング生活の中で、北米ホッケー界、特にアメリカでの頭部と顔面保護の意識の高さを目の当たりにしてきました。激しいチェックを信条とするプレースタイルですから頭部と顔面保護を重視するのは当然のことでしょう。

アメリカNCAAの学生ホッケーでは年齢に関わらずフルフェイスガードの着用に加えてネックガード、そしてマウスガードの着用が義務付けられています。女子プレーヤーやゴーリーも例外ではありません。

ホッケーに限らずアメリカではアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツでマウスガードの着用を義務付けているスポーツ団体が多いようです。

春名真仁がプレーしたQuad-City Mallardsで注目されている北米マイナーリーグ、UHL(ユナイテッド・ホッケー・リーグ)では、今シーズンから全プレーヤーにマウスガード着用が義務化されました。違反者には2分間のペナルティ。違反が度重なる場合は罰金や出場停止処分が課されます。UHLでは62%の保険請求が顔面と頭部の怪我によるものであり、プレーヤーの安全を守り、補償問題を減らすための措置であると説明されています。「プレーヤーの安全は自己責任であり、顔面の保護は強制しない」とされることが多かった北米プロでさえもマウスガード着用の義務化が進んでいることを示す一例です。

(04年3月4日追記)

マウスガードで頭を守る?

アメリカだけでなくカナダでもマウスガードの着用意識は高まっています。NHLの影響がアメリカより強いカナダでは伝統的にジュニア(だいたい18歳以上の競技ホッケー)レベルになるとハーフバイザー着用が許可されます。しかしハーフバイザーのジュニアだけでなく、小中学生のレベルのホッケープレーヤーにもマウスガード着用の習慣は確実に浸透してきています。

マウスガードで脳震盪の症状を緩和できる

という知識が普及したからです。1998年の長野五輪前にハードなチェックを受けてひどい脳震盪(のうしんとう)になって五輪を棒に振ったスーパースター、ポール・カリヤが復帰後マウスガードを常用することになったことが大きな要因でしょう。NHLではカリヤの他にもリンドロス兄弟やラフォンテーヌなど多くのスター選手が脳震盪になり選手寿命を縮めています。結果マウスガードの着用意識はフルフェイスガードを着用しているアマチュアレベルでも大きく向上しました。カナダで私が教えていたチームでも脳震盪になったプレーヤーにヘッドコーチと私がいち早くマウスガードの使用を勧告。彼はマウスガードの使用を開始しました。

マウスガードでパワー全開!

北米でマウスガードが普及したのは、

「マウスガードをしていると力が出やすい」

というもう一つの効用がクローズアップされた結果でもあります。実際にさまざまな研究により、マウスガード着用による噛み合わせ向上の効果により、パワーアップとバランスの向上が確認されています。(個人差あり)

私の調査でも、ある日本の中学生ゴーリーが、マウスガードを着用したところ左右へのプッシュの力が安定し、苦手だった方向へも力強く移動できるようになったことが分かっています。

マウスガードで訴訟に負けない?

北米でのマウスガード着用意識の高さは、訴訟社会という一面の反映でもあります。北米ではマウスガード着用を義務付けしないで歯や口の怪我をした場合指導者やスポーツ団体が訴訟の対象となることがあるようです。

日本でも着用義務化に向かっています!

国際競技規則新227条第1項は、「選手全員がオーダーメイドのマウスガードを使用するよう勧告する」と規定しているが、日本国内においては、将来の完全実施(全員の強制的着用)に向けての移行期間とすることとし、着用することが望ましいという単なる勧告にとどめる。

 国際競技規則新227条第2項は、「U20のカテゴリーの選手はフルフェイスを着用しない選手の全員が、オーダーメイドのマウスガードを着用しなければならない」と規定しており、ハーフシールドのバイザーを着用しているU20のカテゴリーの選手は、全員がマウスガードの着用を強制される。なお、「オーダーメイドのマウスガード」と規定されているが、当分の間は市販のマウスガードの着用を認めることとする。

(以上J.I.H.F(日本アイスホッケー連盟)2002-03発第44号平成14年9月2日より抜粋)

ということですが、すでに平成14年関東大学アイスホッケーリーグではローカルルールにより11月1日よりハーフバイザーを着用するすべての選手にマウスガードの着用が義務化されています。試合前にロッカールームでマウスガードチェックが行なわれており、着用していない選手は出場できません!!

いよいよマウスガード着用義務化が加速されてきましたね、、、

それではどんなマウスガードをつければいいのでしょうか?

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