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Q93:なぜブレイクアウトは45度?(05年03月15日)

Q:
小学生チームでキーパーコーチをしています。が、監督やプレーヤーを見ている他のコーチが来られない時には自分がプレーヤーも担当します。とにかく基本を教えるのですがその時に、「なんで45度に入らなくちゃだめなの?」と聞かれ、答えに困ってしまいました。自分でも「攻め出す時は45度にはいる」程度の知識しか無かったので改めて「なぜ?」と聞かれると困ってしまいます。45度に入る理由?根拠?とは一体何なんでしょうか?

ペーペーコーチ

A:

なぜブレイクアウトは45度なのか?唐突なようで実はホッケーの本質に迫るナイスな質問だと思います。実はホッケーに限らずサッカーその他の球技でもいわゆる45度は攻めだしの基本として活用されています。なぜオープンフィールドの球技で45度に攻めだしたいのか??

逆に考えてみてください。なぜゴール前をバーンと通したらダメなのですか?答えは危険だからです。スロット(ゴール前中央付近)でパック(ボール)と取り返して、自分の前に味方しか居ないならパスも出せますが、そういう状況はあまりありません。

たいていDZではパックと相手をスロットの外に追い出すように守備をしているはずです。ですから必然的にパックはゴール前か少し外側(コーナー付近)で奪い返すことになります。そうするとそこからゴール前をバーンと横切るようなパスを出すのはあまりにも危険。だから、パックを相手ゴールの方向かつ味方ゴールから遠ざかる方向に居る味方に進めて行かなければならないのです。とすると、45度付近が見えてきます。

そしてなぜもっと高め(ブルーライン寄り)に出さないで低め(45度付近)に出すのかというと、それはその方がパスラインが短くなり簡単なパスが出せるからです。背中からもらう縦パス気味にもならないのでレシーブもしやすくなります。また、ピンチ(ポイント=ブルーライン付近にいるプレーヤー:通常DF、がレシーバーを狙ってガツンと当たりに来る例のやつ)からの距離も遠くなります。

っていうわけで、どの競技でも「とりあえず45度に出しとくのが基本」という風になっているわけです。しかし、しかしですよ、必ずしも45度がすべてではありません。当然フォアチェックだって45度への球出しを第一に想定したシステムがそこらじゅうに出回っています。むしろ最近のホッケーを研究するにつけて45度基本説に意義ありと私なんかは唱えたりしているわけです。この点については以前大学のサッカーの先生とも意気投合したことがありますっていうややこしい話はまた今度にしときましょう。

それでは。

(回答者:若林弘紀

 

 

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