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Q78:調子の波を無くすには?(03年04月25日)

Q:カナダでホッケーしてるんですけど、僕のホッケーには調子の波がすごく激しいんですよ。調子のいい時はJr.Bでも活躍できたし、調子の悪いときは自分では一生懸命に走ってるつもりでも足が思うように動いてなかったりと・・。どうしたらいつでも最高のコンディションで走ったり体をゲームで動かせますか?個人的にできるゲーム前のウォームアップの仕方を教えてください。

よっちゃん

A:

調子の波を無くす、、、、プロ、アマ問わずこれほど難しいことはありません。

コンスタントにプレーするために、誰でも思いつくのがメンタル面とコンディショニングです。(ウォームアップはこのどちらにも関係します)ところが実際にはコンスタントにプレーするためには技術的、戦術的要素もとても重要なのです。

コンスタントにプレーできない原因として、単純に技術不足がまずあげられます。プレーしているレベルについていくために、高いレベルで安定した技術力がなければいけないの です。例えば、「調子がいいときは走りまくれる」というフォワードがいたとしても、次 の試合で相手のディフェンスがそれに対応したポジショニングをしてしまえばたいていは 簡単に抑え込まれてしまうものです。この場合、相手が少々修正してきてもブッちぎれるようなスピードや、意表をついた動きなどの別のオプションを繰り出す技術力が必要なのです。

戦術的要素としてチームにも個人にもいえることですが、試合やピリオドの最初はできる だけシンプルでミスの少ないプレーをするように心がけることが必要です。ですから多くのチームは試合開始直後はダンプ&チェイスを使い、短いシフトを心がけることによって 自分たちのペースをつかもうとします。(逆に格上のチームを相手にするときはこちらが奇襲的なプレーをすることで相手のペースを乱すというのもセオリーです。)

さて、これらのことを踏まえたうえでやっとメンタルとコンディショニングの話に入ります。試合中にコンスタントであろうとするためには、試合前後にコンスタントであることが非常に重要です。これはウォームアップに限ったことではなく、試合前日当日の食事から睡眠までもが含まれます。北米ではありがちですが、試合直前に脂肪の多い肉類などガ ツガツ食べたり炭酸をガボガボ飲んでいるようでは良いコンディションにはなりません。また、試合中に水分不足にならないように試合30分前から水分を取り始めることも大事です。

ウォームアップについては、わりと短時間で体を温めて、試合に必要な筋肉を温め集中力を高めることが重要です。ランニングだけでなく縄跳びなどを取り入れるのもいいと思います。また、最近多くのチームで行なっているラダー式SAQトレーニングも俊敏性を高めるうえで効果的です。その他、視覚能力を高めるためにお手玉等のジャグリングをするのも良いでしょう(ポール・カリヤで有名です)。

ストレッチなどをしているときは特に自分の世界に入りやすいので、試合開始直後に何をするか、ブレイクアウェイになったらどうするか?などメンタル面のリハーサルをしておくには一番の時間帯です。

最後に、実は常に最高のコンディションでプレーすることは理想であって現実ではありま せん。急に体調が悪くなったり、大事件があって気持ちが落ち着かなかったり、試合開始直後にペナルティバンバン取られて気が滅入ったり、まあいろいろあるものです。上手いプレーヤーになるほど、逆にコンディションが悪いときの戦い方を知っているものです。

調子が悪いときは無理して個人プレーで切り抜けようとせずにシンプルで確実なプレーを心がけ、まずミスを少なくすることを考えるべきです。そして徐々にプレーが安定してきたら気合一発のチェックやシュートブロックで味方も自分も盛り上げれば、コンディショ ンは上向いてくるものです。

それでは。

(回答者:若林弘紀

 

 

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