スティックのシャフトのいちばん後ろの端を
グリップエンド
と呼びます。トップハンドでグリップエンドを握ってハンドリングするわけですから、手の力をブレードに伝え、逆にパックの感覚を手に伝える、とても大事な部分だということが分かります。
グリップエンドの作り方にはいろいろありますし、最後は自分の好みで工夫すればいいと思いますが、あまり良くないグリップエンドというのも確かにあります。
特に初心者は次のようなグリップエンドを作るのはやめたほうがいいでしょう。
- ノブ(後ろの端の太い部分)が太すぎる。ノブがシャフトより1cm以上出っ張っているようなグリップエンドでは、ノブに小指をかけることができないため、力を上手く伝達できません。
- グリップエンド自体が太すぎる。太いグリップエンドにはそれなりに利点があるのですが、持ちにくいほど太いと意味がありません。手の大きさにあった、適度な太さを見つけてください。
近日発売予定の「HLJハンドリンガー」では次のようなグリップエンドの作り方をお勧めします。
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グリップエンドを作る |
何も巻いていないシャフトを用意します。(写真1)ちなみにこのシャフトはアルミニウム製のため手にかかる振動をやわらげるために木製のエンドプラグをつけています。この辺も好みの問題です。
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写真1: 何も巻いていないグリップ
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次に市販のグリップテープ(注)でノブ(後ろの端の太い部分)を作ります。
スティックテープを紙縒り(こより)のように巻いて太くして、それを巻きつけていきます。 (写真2)
注:軟らかめのスティックテープ。ちなみに北米では日本でいう、このグリップテープを普通にブレードにも巻いています。日本でよく使われている、硬くて丈夫なブレードテープを巻いているのは見たことがありません。北米ではスティックテープの上からロウを塗って、ブレードに雪がつくのを防ぐ人が多いようです。リンクコンディションが良くないリンクの多い日本では、より水に強いブレードテープが普及しているのでしょう。
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写真2: ノブ巻き始め |
ノブの大きさはグリップテープで作った紙縒りを一重巻にしたくらいで十分です。あまり太くしすぎないことをお勧めします。(写真3) |
写真3: ノブ巻き終り |
ノブを作り終えたらグリップエンド全体にグリップテープを巻いていきます。ここで巻く量も自分の手の大きさや好みに合わせてください。ここまででも十分グリップエンドとして機能します。(写真4) |
写真4: グリップテープを巻いた状態 |
軟らかめの感触が好きな人、滑りにくいグリップが欲しい人はPOWERFLEX(TM)などを上から巻くと良いでしょう。もちろんこの状態でも使えます。(写真5) |
写真5: POWERFLEX(TM)を巻いた状態 |
私がいちばん薦めるのは、仕上げにテニスのラケット用グリップテープを巻くことです。さすがはメジャースポーツ用品、とても使いやすいものがどこでも手に入ります。しっとりとして滑りにくく、そのうえべた付きません。(写真6) |
写真6: テニス用グリップテープ巻き始め |
全部巻き終わるとこんな感じです。(写真7)
全部巻くと、ちょっと太めに感じる人は、POWERFLEX(TM)を省いたり、いろいろ工夫をしてみてください。
私はアルミシャフトのときはなるべく軟らかいものを重ねて巻いて手が痛くならないようにしています。
とにかく自分で工夫していろいろと試してみることが重要です。
それでは!
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写真7: テニス用グリップテープ巻き終り |