DFとのコンビネーションを向上するために「ダンプされたパックを僕がゴール裏で止めた後の処理に対してのDFの声(指示)の出し方」を考えています。
例えば僕が「ゴール裏にそのままSETしてあげる時」「右に回す時」「左に回す時」にDFが僕に対して何て声を出すのか統一しようという試みです。
何か良いアドバイスはありませんか?
(福岡のゴーリー)
これは非常に重要でありながら見逃されているプレーです。日本リーグレベルのチームでさえもはっきりとした決め事がない場合もあるくらいですから‥。
ゴーリーとフィールドプレーヤーとの連携にはダンプインの処理、ゴール前の守りの分担、リバウンド処理などが考えられますが、いずれにも共通する原則は大きく分けて二つあります。
2大原則
1. セーフティファースト
一か八かのプレーはしない。ゴーリーは安全第一でプレーする。無謀に飛び出したりしない。
2. ゴーリーはパックにプレーする。DFは人にプレーする。
スクリーンショットへの対応はまさにこれです。スクリーンをどかせるのはDF、パックに集中するのはGKの仕事です。
ダンプインされたパックの処理
1. DF→GKへの指示
「セット」→ パックをゴールラインより後ろにセットしてDFにわたす
これはDFが「このパックは自分でプレーするからセットアップしてくれ」という意志を示したということです。ゴーリーは速やかにパックをセットしてゴール前に戻ります。この時DFと交錯しないように、常に「ゴール、ゴーリー、DF」の並びになるように動くと良いでしょう。
「プレー」→ ゴーリーに任せる。通常はゴーリーの向いている方向にプレーする。 これはDFが「パックの処理はゴーリーに任せた」という意志を示しています。ゴーリーは責任もってパックを処理します。通常は自分の見えている方向(前方)に向かってパックをさばきます。混乱しているときはコーナーに向かって強くクリアして素早くゴール前に戻りましょう。ゴール裏を通して味方にパスするときは別の合図(例えば「裏!」「ビハインド!」)を決めておくべきです。が、ちゃんと味方の姿が確認できていないときはやめましょう。
「押さえろ(フリーズ)」→ ゴーリーにフリーズさせる。
「フリーズしてくれ」そういうことです。
2. GK→DFへの指示
「フリー」→「フォアチェッカーが来ていないぞ!
落ち着いて早くブレイクアウトしろ!」ということです。
「プレッシャー」→「フォアチェッカーがついているぞ!
ゴール裏を通して逆のディフェンスにパスするとか、素早くクリアするとかしろ!」という意味です。チーム内でフォワードも含めて全員が、これらの簡単なコミュニケーションを理解し、練習に取り入れることが最も重要です。ややこしくならないように、単純で、明快な言葉に統一しましょう。
この他にもいろいろとフィールドとの連携がありますが、それはまた次の機会に。最後に参考資料を付記しておきます。
パックハンドリングは現代のゴールテンディングにとって欠かすことのできない技術です。NHLに目をやれば、M・ブロデュアー、R・ヘクストールなどが素晴らしいパスや、時にはシュートまで決める姿をたびたび目にすることがあるでしょう。しかしこれらのハイライトシーンは、ほとんど例外的なものです。もし彼らのゲームをつぶさに観察したなら、実際にはよりシンプルで確実なパックハンドリングを多用していることが分かるはずです。またNHLのゴーリーでさえ、パックハンドリングをしすぎたり、単純なハンドリングミスをすればたちまちピンチを招くことも分かるはずです。現代のホッケーは展開が非常にスピーディーで、プレッシャーも強いため、ゴーリーが華麗なパックハンドリングをしている余裕はほとんどないからです。そこで、現代のゴールテンディングに要求される、パックハンドリングの原則を紹介します。これらは一見消極的、保守的に見えますが、現実的で、効果的な原則です。
パックをプレーすべきか、クリーズにとどまるべきか?
パックをどこにプレーすべきか?
ゴーリーのパックハンドリングにはそれほど多くのオプションがありません。なぜなら、ゴーリーには、通常敵のプレッシャーの中でそれほど高度なハンドリングをしたりパスを出したりする時間的、空間的、技術的な余裕がないからです。
クリーズにとどまる場合
キーワードは"KISS your stick"です。KISSには "Keep It Simple Stickhandling" (スティックハンドリングをシンプルにしておく)の意味が込められています。
それでは。