Question

Q76:スクリーンにならないためには?

ディフェンスをしていて、ゴーリーのブラインドになってしまうことがあります。パックが見えなくなってしまうディフェンスはよくないのでしょうか?
(スクリーン上手)

Answer

ディフェンスする上でゴーリーにパックが見えないようなポジションに入り「スクリーン」 (「ブラインド」は「盲目」の意味なので最近ではめったに使われないようになっています) になってしまうのは良くないことです。

スクリーンになる状況としてまず考えられるのは

1.「1対1でパックキャリアに対してバックしているとき」

です。 この場合の改善のポイントはズバリこれです。「パックとゴールの間ではなく、パックキャリアの体とゴールの間に自分の体を位置する」

図1:ゴールとパックキャリアの間で守る
図1:ゴールとパックキャリアの間で守る
右側の白抜き赤DFはパックとゴールの間に位置しているためスクリーンになっています。

これでゴーリーはディフェンスの体の右か左側からパックを見ることができるはずです。(図1)このポジショニングはスクリーンにならないためだけでなく、ディフェンスのポジショニ ングの基本中の基本です。ゴールと相手の体の間に位置することで相手が自分より外側 (ボード側)に位置することになります。相手が体の正面でパックを持っている場合はパックが見えなくなるじゃないかと心配になるかもしれませんが、足を開いた基本姿勢をとっていればゴーリーは足の間からパックを見られるはずです。そしてシュートする瞬間には必ずパックを体の左右どちらかに移動させるわけですからゴーリーの視界は確保されます。厄介なのは例えば左サイドでレフトハンドのシューターに対したときです。ゴールと相手の体の間に位置するといい感じで体とパックがかぶってしまうことがあります。このときは少しだけ内側か外側にずれるしかありませんが極端にずれると抜かれてしまいます。パックとゴールの間に体がある状態でシュートを打たれてしまいそうなときは、素早く両足を 閉じてシュートブロックしましょう。

2.「パックがゴールから遠くにあり、自分はゴール前で守っているとき」

このときはとにかくゴーリーの正面に立たないように気をつけましょう。ゴーリーの斜め前に位置してスクリーンに入ってくる相手プレーヤーがゴーリーの前に入らないように押し返しましょう。いわゆる「ボックスアウト」ですね。スクリーンになりがちなディフェンスは逆にゴーリーの真正面に立ってそこに入ってくる相手を押し返そうとするもんですからゴーリーにとってはスクリーンが2人分になるだけで余計大変なことになってしまいます。

図2:スクリーンになりにくいボックスアウト
図2:スクリーンになりにくいボックスアウト
ゴール正面の白抜き赤DFは相手FWと一緒に大スクリーンになっちゃってます。

私はいろんなチームを観察してきましたが、まあ各チームに一人は「ゴーリーよりもパックに正対しているんじゃないの?」ってくらいスクリーンになってしまうクセのあるディフェンスがいるものです。ある意味ひとつの芸風ですね。でも失点しては話にならないのでなるべくゴーリーにはパックを見せてあげるようにしましょう。

それでは。