Question

Q72:試合序盤から波に乗るには?

以前Q70「チームの雰囲気を盛り上げるには」で登場した某大学の悩める新キャプテンが、春の大会を経て再び登場です!

(前略) 今大会反省すべきは、第一ピリオド開始から勢いに乗り切れなく、乗ったころには終了間近というメンタル的な部分が敗因の大半を占めていると思われました。この反省を活かすためには、試合開始までの集合時間から陸上でのアップの時間、メニュー、ミーティングのスタイル、氷上のアップの内容など全て練り直すことが必要だと感じました。先輩たちがやってきたことを鵜呑みにしたのではいけない、環境や、メンバーが変わった今には今の、あったものを考えなくてはいけないと感じました。そこで、また若林さんのアドバイスを聞かせていただきたいと思っています。
(悩める新キャプテン)

Answer

まず、、、敗因をメンタル(と体力)にいきなり求めることは、常に早計です。必ず技術的な原因もあるはずですので早まらないでください。

それはそうとして、私の知る限り、試合のエンジンのかかりが遅いチームは普段の練習のエンジンのかかりからして既に遅いと思います。

試合を安定させたければまずは練習からです。

練習の最初はテンポよく、なるべく説明の必要がなく、全員が動くことができるドリルで始めることなどを工夫してください。

さて、試合で変えることのできる一つの要素として、試合前のミーティングについてです。私は基本的にミーティングを2回に分けて考えています。まずは

着替える前に行なうミーティングです。ここでは相手チームのスカウティングなどから得た情報をもとに、戦術的な確認を行ないます。誰がどこで何をすべきかを、簡単に説明します。15分以内に終わらせましょう。そして、着替えてから、製氷中など試合直前にもう一度集めて、メンタルな部分について話します。なぜこの試合が重要なのか?どのような気持ちで試合をすべきなのか?反則をすることでチームを不利にしないこと、60分間をコンスタントに戦うことなどを強調します。これは3~5分で行ないます。

こうしてミーティングの内容を分けることで試合直前まで戦術的なことで頭が一杯にならずに試合に臨めます。

試合序盤を有利にする戦略として、最初はとにかくセーフティーかつシンプルにプレーするべきです。ディフェンディングとニュートラルゾーンは簡単に、センターラインを超えたらダンプしてフォアチェック、パックを奪回したらゴールに向かってプレーする。交代は40秒以内に。などを最初の5分間で徹底することで、自分たちのテンポを強調することができます。

これくらいならわりと簡単に変化させることができると思います。

それでは。