Question

Q42:スティックの選び方は?

こんにちは。ホッケーショップにいくと、いろいろな種類のスティックがあって、自分に合った1本を見つけるのが、難しいのです。木のスティックとカーボンのシャフトタイプの特性の違いやブレードの形に違いによるパックの飛び方の違いを教えて ください。お願いします。
(大学5年生)

Answer

確かに最近スティックにはいろいろありますね。

スティックの素材について

木製: しなやかでソフトな良い感触。単価が安いのも魅力です。シャフトがしなるのでスラップショットなどは打ちやすいはず。過去、NHL最速のシュートを誇るマキニスもウッドスティックの愛用者でした。短所は折れやすいことですね。あと、コンポジット素材に比べて重いです。グラファイトなどでシャフトの側面を補強してあるものもありますが個人的には木の感触が失われてビリビリと手に響く気がして好きになれません。

アルミ製: 軽くて丈夫ですが、なんか持った感じが冷たくてイヤです。でもスラップシュートなどの時にシャフトがねじれないのが最大の利点です。あとかなり堅いのでヒジや手首が弱い人はやめた方が良いと思います。現代では見かけません。

コンポジット素材: グラファイト、カーボン、アルミなどを組み合わせたシャフト。ものにもよりますがとにかく軽量です。パックハンドリング好きな人にはその軽さがたまりません。シュート好きの人には軽すぎるという話もあります。特に軽いのはEASTONのULTRALITE、Z-BUBBLE、LOUISVILLEのREDLITEなどです。軽すぎるとスラップショットの時にややシャフトがねじれる感じがして柔らかい印象があるときがあります。そのような症状を改善すべく芯材を入れたKOHOのシャフトなどもありますが、使ったことがないのでなんとも言えません。

まだまだいろいろと新素材があるようですが、全部使ってみたわけではないので分かりません。

ブレードでも木製の他に新素材で作ったものが出始めていますが、個人的にはブレードの感触はウッドに優るものはないと思っています。
初心者のうちは高くつかないウッドで十分です。むしろ長さ、シャフトの太さ、ブレードの角度などに気を付けて下さい。 長さはスケートをはいて立った状態で自分の前にスティックを垂直に立ててみて、顎のしたから脇の下までの範囲の長さが妥当だといわれています。一般的に顎下くらいの長さだとシュートが打ちやすく、のどから脇くらいまでの長さだとハンドリングがしやすくなります。好みにもよりますが、顎下よりも長い、脇下よりも短いようだと上手くなるために支障が出てきます。
手が小さい人はシャフトが細目のものを、大きい人は太めのものを選びましょう。

ブレードとシャフトの角度(ライ)はだいたい6が標準です。売っているものはほとんど5(浅め)、6(普通)、7(深め)くらいです。角度が浅いブレードは体から遠くでパックをハンドリングすることが多い人向きです。例えばディフェンスとか。角度が深いブレードはその逆で、体から近いところでパックをハンドリングすることが多い人向きです。フォワードとか。でも、これらはあくまで一般論です。だいたい市販の6くらいのライでいいはずです。

ブレードのカーブのしかたにはだいたい3種類あります。
根本から曲がっているヒールフックはあまり手首をひねることなくパックを飛ばすことができます。バックハンドでのシュートとハンドリングの時にやや癖があります。
真ん中から曲がっているミドルフックは最も一般的です。特徴は普通としか言いようがありません。
先が曲がっているトウフックは先に引っかけてシュートを浮かせたりするのに優れています。これもバックハンドとハンドリングに癖があります。

それぞれ曲がり具合がいろいろありますが、あまり大きなカーブではハンドリングやバックハンドシュートに問題が出てくるので極端なものは避けた方が良いでしょう。

あとはブレードの開き具合、つまりブレードのフォアハンド側表面がどれほど上に向いているか、またどこから上に向いているかによって、パックのすくい上げ易さに違いが出てきます。開きが大きいもの、いわゆるオープンフェイスはパックを上げやすく、バックハンドでは上げにくくなります。こちらも極端なものは避けましょう。

最後にブレードが氷と接する部分、ソールの形状にもいろいろあります。全体的に平らなものは氷上と接する面が多いためシュートをするときにパックがすっぽ抜けにくいです。ソールが弧を描くようになっているものはパックにブレードをかぶせやすいのでハンドリングしやすいですが、シュートがすっぽ抜ける可能性があります。ま、慣れの問題ですが。ソールのトウが丸いものはトウを使って引っかけるハンドリングがしやすく、角張っているものはそれがしにくくなります。

以上、ブレードの形状の違いはほとんど慣れの問題で克服できるものです。凝りたくなってくるものですが、初心者のうちはあまり関係ないでしょう。極端に癖のないものを選んで、後は正しいテクニックでシュートとハンドリングをコントロールすることをお奨めします。上達してきたらいろいろと使ってみて自分に最もあったものを選びましょう。

それでは。