Question

Q39:試合中バテないためには、やはりランニングなんですか?

試合中にバテないで最後まで走りぬくには、ランニングをしろといわれるのですが、走るのひとつとっても、時間を決めて走るといった方法や、距離を決めてその距離を時間内に走るという方法など色々な方法がありますが、一体どのような走り方が一番効果的なのでしょうか?また、本当に走るという方法が一番効果的なのでしょうか?手軽に出来るという点では走るのはよいのでしょうが、もっと効果的な方法があれば(水泳等)教えてください。
(やっぱり煮え切らないプレーヤー)

Answer

よくスピードスケートの長距離のように30分、1時間とリンクで飽くなき滑走を繰り返しているチームを見かけますが、残念でした。無駄骨です。「それで俺たちゃ強くなった」と主張されても、ダメなものはダメです。長距離走と強さの相関性を合理的に証明してくれない限りは、残念ながら既存のスポーツ科学の主張通り「スポーツの特性にあったトレーニングをしなさい」つまり「短距離のダッシュ主体のホッケーならばそれに即したトレーニングをしなさい」という理論の勝ちです。確かに長距離走は基本姿勢を支えるための基礎的な筋持久力を付け、心肺機能を高めるという意味で一定の効果があります。しかしそれはあくまでオフシーズンとかに基礎体力を付ける時期にすることであって、氷上で長々と時間をつぶすために行うことではないでしょう。というわけで、オフシーズンの走り方ですが、長距離走で体力をつけるといっても、あまり長距離ばかり走っていると弊害も出てきます。人間の筋肉には瞬発的な運動に適した速筋と持久的な運動に適した遅筋があることが知られています。ホッケーには持久力も必要ですが、瞬発的動作の方が重要であることは言うまでもありません。長時間の持久的運動によって筋肉の組成が遅筋中心になってしまうことは避けなければなりません。

そこで取り入れたいのがペース走です。ペース走とは分速200-250m(10分間で2~2.5km)前後の一定したスピードで5分間を2セット走り、それに慣れてきたら徐々に時間を伸ばしていくような走り方です。時間を伸ばすと言っても1時間まで伸ばすようなことはせずに、20分程度までを限界とするのが現実的でしょう。走るのは膝とかに負担がかかるので、必ずちゃんとしたランニングシューズを着用して下さい。また、走る30分くらい前から水分の補給を行い、ランニング中、後も一気にがぶ飲みせず、まめに水分補給を行って下さい。水泳なんかは怪我のリスクは少ないし、時間当たりに鍛えられる効果が高そうですので良さそうですね。後は縄跳びがお薦めです。短時間で効果的に心肺機能を鍛えることができますし、運動が瞬発的なので瞬発力を失うリスクが少なくなります。じゃ、夏の陸トレ、頑張って下さい。

それでは。