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ピーターボロー日記 (1998年9月26日~)

9月26日

若林@ピーターボローです。
週末のトーナメントは1勝1敗1分で予選敗退してしまいました。

1試合目は1-2で惜敗、2試合目は5-1で快勝、3試合目は3-3で分けてしまいました。結構良いプレーはしているんだけど今年は得点力不足に悩まされそうです。なんかこうセンスのある点取り屋が少ない。まあ、今年は俺が得点力アップに取り組むつもりだからまあいいけど。今に見ていろ!!!キーパーたちはビデオで理論を講義した直後にも関わらず理論を実戦に活かすべく頑張っていた。それでも点が入るのは仕方ない。まあ、リーグ戦は来週末からなので今週2回の練習でいろいろ修正して臨めるので良かったと思います。去年みたいにバカな反則であげられるヤツがほとんどいないのは助かる。みんな話は良く聞いてくれます。 ちなみに噂のキャリーは点こそないものの活躍しています。彼はハンドリングがかなり上手いことが判明。ただしプレッシャーに弱いため決定力はなく、フェイスオフは相変わらずとれない。あはは。

ティアー2デビューしたウォーリーは3連敗と苦しんでいたが昨日ようやく1勝したらしい。この前試合を見たら伸びている面もあったがかなりいろいろ修正すべきところがある。本人もそれを分かっているらしく、「ねえヒローキィ、ヒローキィのチームの練習に出てもいいかなあ?練習させて欲しいんだけど」って頼んできた。うれしい限りだけど、ティアー2にもゴーリーコーチはいるので、その辺波風が立たないようにやらなければいけない。

ジムは昨日も今日も夜勤にホッケーと大変そう。とかいって夜勤中にちゃっかり家に帰ってきたりしてるんだけど。制服着て家の前にパトカーつけて、ミルク飲んで、無線に「こちら異常なし」とかいいながらしばらくテレビ見て出かけていきます。

明日はトーナメントの決勝ラウンドに行かなくて良くなったので、ふがいなくもオフです。休もう。 そんな日々です。

それでは。

10月3日

若林@ピーターボローです。
昨日今日とコーチクリニックに赴き、カナダのホッケー連盟公認のコーチとなりました。これで来週から試合でベンチに入れるようになります。連盟公認と言っても別にすごいことじゃなくて、コーチとしてベンチに入る人は、あまなくこのコーチレベルという、いわばコーチ初級の免許を取る必要があるのです。まあ、14時間講義聞いて氷上講習すれば誰でも、本当に誰でもとることができます。内容も本当に初心者を教えるという感じで、まあ、素朴なものですし、うーん、ちょっと古いかなという感じの理論です。なににしろこういうシステムのない日本の状況に比べたら遙かにましです。詳しくはマガジンの記事に書きますが、問題なのはコーチレベルの上に当たるインターミディエイトレベルの内容があまり進歩のないもので、本当に一昔前のことをだらだらやるだけということです。(ジム檄談)インターミディエイトと言えばジュニアメジャーとかティアー2のコーチの必須免許です。それがそんな内容ではちょっと、、、またもやカナダのコーチングの未来が思いやられます。

レギュラーシーズン開幕戦は4-1で勝ちました。先週のトーナメントと大違いで今日はなかなか良いプレーをしていた。本当に今年のチームは(今のところ)バカな乱闘をするヤツがいなくて助かる。コーチとして正式に登録されたので初めてベンチに入って試合を見る。まだまだ試合中にいろいろと観察しながら英語で指示を出すのは大変だ。ラインチェンジもけっこう大変。勉強の日々です。

明日、日曜はアウェーで試合。月曜は練習。火曜はまたアウェーで試合で水曜は練習、木曜はジュニアメジャーのスカウティングとがんがん続くこの日程。これで2週間くらい毎日連続でリンクに来ている。あと1週間は続く予定。

それでは。

10月5日

若林@ピーターボローです。
きのうの試合は2-0で勝った。内容的には中盤まであまり活気のない戦いぶりでいらいらさせられたが、2ピリ終了後にジムが一喝して(キレる一歩手前)3ピリに持ち直した。ゴーリーのデヴァインはリーグ戦初戦で早くも完封をマーク。まあこれからだけど。

今日は練習、明日は試合、明後日は練習で明々後日は陸トレで土曜日は試合とハードな日程です。

それでは。

10月6日

若林@ピーターボローです。
今日はジムが夜勤のためジム抜きで試合をした。バスが途中で止まって代わりのバスに乗り換えたりしてあわただしく会場に入る。

1ピリに2点先制され、2ピリに2点取り返すがすぐに取り替えされる。3ピリにはゴーリー、ハーガティが立ち直り、ブレークアウェイを2本連続でセーブする。結局そのまま2-3で負けてしまう。

今年のチームはテンションが低いときが多々ある。去年の高すぎるテンションとは正反対だ。なんかだらけるヤツがいる。そして点が取れなさすぎる。この3試合で8点。失点は4点。まあ、がら空きのネットを外してるんだからどうしようもない。

明日の練習と明後日の陸トレはきついものになるでしょう。 ま、こんな日もあります。

それでは。

10月8日

若林@ピーターボローです。
今日は陸トレでした。陸トレコーチのハイディ・バビエ登場(推定年齢30才)。彼女はかわいい顔してますが、はっきりいって鬼です。とてつもなくきついメニューでした。フットボールグラウンドのゴールの間を走って腕立て伏せと様々な腹筋を20回ずつ。また走って19回ずつ、また走って18回ずつ、、、そうです。これが1になるまでやるのです。プレーヤーはこの時点でほぼ死亡しています。そして瞬発力、コーディネーション系のサーキットトレーニング、さらにゴムバンドを使った筋トレと続きます。はっきり言ってこれは死にます。でもさすがにプロのトレーナーだけあってよく考えられたメニューで感心させられました。

そしてその後メジャージュニアピーツのゲームをスカウティングにいきました。ここのところ2週間休みなくホッケーリンクに行っているのでさすがにつかれてきました。

それはさておき、NHLの開幕戦が今年も日本で行われますね。日本のホッケーファンの皆さんは楽しみにしていることでしょうが、今日の新聞(トロント・サン10月7日)にNHL選手の非常に不快なコメントが載っていたので、お伝えしておきます。

「まったくバカらしいの一言だ。シーズン開幕っていう大事なときに11時間もかけて海を飛び越えてこの先二度と行くこともないような街にたった2試合をしに行くなんて(後略)」バーニー・ニコルス(サンノゼ・シャークス)

まったくバカな奴らです。バカらしいのはお前の方だと言ってやりたい。いったいこのバーニー・バカ・ニコルスは何様のつもりなのでしょうか?彼らは海を越えて2試合するためにいったいいくらもらっているのでしょうか?スケジュールがきついとかそれは理解できますが、プレーすることで何千万円何億円稼いでいる人たちがメディアに向かって口にする言葉ではありません。日本のファンはそのバカらしい試合のためにいくら払っていると思っているのでしょうか?日本にこのニュースが伝えられているかどうか知りませんが、日本でたくさんの人がこの機会を楽しみにしているのに、実はこんな自分勝手なバカな奴らになめられているということが腹立たしいのです。もちろんこんな選手ばかりではないでしょうが、最近のプロスポーツプレーヤーは思い上がりすぎだとまた感じさせられる発言でした。

明日は久々にホッケーがオフの日です。が、NHLが開幕してしまうので結局テレビでホッケーを見るのでしょう。

それでは。

10月11日

若林@ピーターボローです。
昨日はロードで試合。3-0で快勝。ゴーリーのデヴァインは2試合連続完封と好調。チームの方も少しずつまとまってきました。今週は月(氷上)火(陸トレ)水(氷上)と練習し、土曜日にホームで試合です。チームのリーダーも固まってきました。DFのマックことマッキンタイアー君が抜群のリーダーシップでキャプテンになりそうです。

<最近のジム>
夜勤とか昼勤の合間に制服姿で自宅にパトカーを乗り付けて帰ってくる。「こちら異常なし」とか無線に答えながらテレビを見ながらしばしくつろぐ。そのうち同僚から電話が入る。

「もしもし、はあ?フットボール?カンザスシティが24-0でリードしてるよ。そろそろ*ァッキンな仕事にでも戻るか?それじゃ」「おいヘローキィー、俺はまったく*ァッキンにお疲れだぜー!今日はシートベルトの取り締まりでたった*ァッキンな2時間で12人くらいとっつかまえてやったぜ。あー、鉄砲もって出かけっかー!いやー、仕事中に喫茶店でコーヒーとか飲んでくつろいでるとたまに自分が鉄砲持ってるってこと忘れちゃうんだよねぇ。あれ?おれ*ァッキンなガンを持ち歩いてるじゃねえかよ?町中で*ァッキンなガンを持ち歩いてるのなんて俺だけだぜ、ってな」

おいおいジム、大丈夫か?まあ、警官も仕事にしてしまえばこういうものなのでしょう。

それでは。

10月17日

若林@ピーターボローです。
今日は午後からハミルトンにマイナープロリーグAHL(アメリカンホッケーリーグ)の試合を見に行ってきました。ハミルトン・ブルドッグスはNHLエドモントンの、シンシナティ・マイティダックスはアナハイムのファームチームです。マイナープロと行ってもアリーナは1万人は収容する規模(に4千人くらいしか入っていなかったが、、、)で、演出等も本格的。ゲームの内容はやはりNHLより劣ります。特にパスの成功率が全然違う。キーパーの質が低いのも特徴か、、、でもさすがにこれからNHLに入っていきそうな上手い選手もたくさん見受けられました。はっきりいって、日本リーグでもトップの方数人の選手ならこのくらいのレベルでプレーできそうなんですけどね、、、12月にはウィニペグにまた別のリーグIHLの試合を見に行く予定です。

それでは。

10月18日

若林@ピーターボローです。
昨日の試合は0-1で負け。相変わらず得点力がない。ゴーリー、ハーガディは3ピリ終了間際の1失点にやられた。月曜日は練習。いい加減に点が取れるようにしないとダメだ。

それでは。

10月19日

若林@ピーターボローです。
今日はジムもトッド(アシスタントコーチ)も練習に来れないため、一人で練習を仕切ることに、、、

とにかくこの5試合で5失点なのに11得点しかあげられずに3勝2敗という結果にジムは「スコアリングの練習をせよ!」との言葉を残して出かけていきました。そして練習のメニューを考えているとそこにジムからの電話が、、、

「今日の練習に、スティーブ・ラーマーが来てくれるから」
「はああああああああ!!!!!!スティーブ・ラーマーってスティーブ・ラーマーのこと?????」

そーです。ピーターボロー出身、ピーツ卒業生、シカゴやニューヨークなどのNHLでプレーしてニューヨークではスタンレーカップも獲得、もちろんオールスターにだって選ばれているけど最も過小評価されていた、あの、スティーブ・ラーマーです。

スコアリングに悩むチームにアドバイスを与えてもらえるように、ジムは数日前に彼とコンタクトを取っていました、が、まさか今日いきなり来るとは!!さて一体どんな練習をすればいいのか?ラーマーに全部やってもらいたいところだけどおそらくそれほど準備はしてきてないだろう、いやあ、でもここでショボイ練習は見せられないぜと、最大級にどきどきしながらリンクに向かいました。

そしたら、、来ましたよ。生のスティーブ・ラーマーが。動いてますわ。これが背が低い。175cmくらいしかない。そしてもう素晴らしい人物でした。全然気どったところなんかなくて「ドリルは用意してないから、考えてきたのをやって良いよ。途中でアドバイスとかしてあげるから」

おおおおお、ますます緊張。俺が全部一人でやるのかよお?ますますやばいなあ、今日はこの悪ガキたちに気合い入れてもらわなきゃ、、、ということで、ドリルの合間にラーマーにアドバイスを与えてもらうことにしました。

彼がくれたアドバイスとは、、、
「チャンスを逃さず、素早いタイミングでシュートを放つこと。ハンドリングとシュートの時のグリップの違いでゴーリーにシュートを悟られないようにすること」
「まずはネットを外さないことでゴールの確率は高まる。ミドルネットは避け、ボトムかトップコーナーを確実に狙うこと」
「スクリーンがあればさらに確率は高まる」
「バックドアにパスやリバウンドに備えた人がいればもっと確率が高まる」
「つまり、誰かがパックをゴールに運び、その時に他の誰かがゴール前にいること。これらを各自が責任もって行うこと」

実はこれらのアドバイスは俺が今日用意したドリルの進行と目的に沿うように上手く与えてくれたアドバイスなのです。このへんが彼の人柄の素晴らしいところ、もう全然「元NHLでっせえ」って自分がガツガツしゃしゃり出てくる風じゃなくて、こっちが恐縮するほど。「良い練習やってるね」って言ってくれたときはお世辞でも何でもとにかく嬉しかった、、、だいたい自分が練習を仕切っていて、それでスティーブ・ラーマーがみんなにアドバイスをくれているというそのシチュエーションがすごい。すごすぎる。おれはなんて幸せ者なんだ。

そして最後にみんなに言ってくれた言葉が彼らしくて印象的だった。

「まずは、俺を呼んでくれてありがとう。スコアリングっていうと個人の能力みたいだけど、ゴールはみんなであげるものだよ。誰かがパックを運び、誰かがシュートし、誰かがネットの前にいてスクリーンしたりチップしたりして点を取る。きれいな点ばかりじゃないし、痛い思いをすることだってある。俺も前歯をなくしちゃったしね。大半のゴールはネット前の混戦から生まれているんだから。じゃ、今シーズン頑張ってね。」

「俺を呼んでくれてありがとう」って元スター選手が全然面識もない人たちに呼ばれて、たかがミジェットの子供たちを教えるのに9時半から10時半まで時間を割いてくれて、まったくこの人は、、、サインもらったときも「服を汚しちゃうねえ」とか言いながら、、、

とにかく素晴らしい人だった。人格者ですわ。レンジャーズを去るときも「もったいない。もう何年かやれば?」ってフロントに止められても「おれはスタンレーカップも取ったし、もう充分楽しんだ」っていって何億円っていう契約を蹴ったらしい。こういうスタープレーヤーもいるんだよなあ、、、

ああ、今日はいい日だった。 うれしさ余って腕立て伏せを120回する。

それでは。

10月25日

若林@ピーターボローです。
おとといの試合は8-0と完勝。スティーブ・ラーマー効果か不振のフォワード陣が爆発!スコアリングの練習の成果も出てきたようです。が、なんといっても相手がショボかった。まあ、これでゴーリーのデヴァインは3連続完封だし、いいとしよう。来週からは鬼のように忙しい日程が始まります。11月終わりまで40日中30日くらいチームの日程で詰まっている上にスカウティングもしなきゃ、、、

今日はトレーナークリニックに行って来ました。チームのトレーナーのデイルが仕事が忙しく試合に来れないことがあるので、そういうときにトレーナーの登録番号でベンチ入りできるようにしておくためです。連盟公認のトレーナーとコーチ1名ずつのベンチ入りが義務づけられているのです。 明日午前3時より冬時間に戻るため1時間多く寝ることができます。おかげで夜勤のジムは1時間多く働く羽目に、、、可哀想に。

<ホッケーナイト・イン・カナダ>
「ホッケーナイト・イン・カナダ」とは土曜の夜にやっているホッケー中継の番組で、カナダの冬の風物詩となっているものです。グレツキーだってロワだってこれを見て育ちましたっていう由緒ある代物です。この番組ではホッケーを放送するだけでなく、ザ・ホッケーニュースなどのホッケー専門誌に登場するライターやかの有名なドン・チェリーなど、カナディアンホッケーサブカルチャーのオピニオンリーダーといえる人たちが登場して議論するというコーナーがあります。 しっかしこのドン・チェリーというオッサン、名物男だかなんだか知らないがムチャクチャや!以下が代表的な彼の言葉です。

「ケベック選手はカエル野郎だ」
「ヨーロピアンは腰抜け」
「バイザー付けてプレーしている選手は腰抜け」
「バイザーは自分の目だけ守って人の顔に怪我をさせる」
「バイザー付けている選手ばかりが脳震盪になる」

じゃ、リンドロスはなんで脳震盪になったの?
「あれはヨーロピアン(カスパライティス)に汚く当たられたから」

今シーズンから彼がオーナーになったメジャージュニアチームミササガ・アイスドックスがOHLでプレーしていますが、もちろんチェリーは「俺のチームにはノー、ヨーロピアン!」だと言い張っており、現在0勝10敗くらいで得失点差が-60以上と、すごいことになっています。当然ペナルティ時間はリーグトップ。タフなホッケーだかなんだか知らないけど、これじゃただのバカチームだよ!

いろんなところで議論されていることですが、彼は確かに古き良きカナディアンホッケーの代弁者ではありますが、彼の存在はカナダのホッケーにとってマイナスをもたらす部分が多いでしょう。もちろんそんな彼にすごい数の支持者がいること自体が問題なのですが、、、

チェリーばかりではありません。番組中で、スーターやマーチメントら、スーパースター壊しの常習犯について「リーグはなぜもっと厳しい制裁を与えないのか?」「なぜ彼らはこのような汚い反則を繰り返すのか」という議論が行われたときも、結局結論としては「彼らはそのようなプレースタイルでNHLまで上り詰めてきたんだから、彼らはそういうプレーを繰り返すしかない」ということでした。

ここまで来るともう理解不能です。要するに、そういうプレーで選手に金を払うチームが存在し、またそれで大喜びする観客が溢れているのです。ケンカに喜ぶ観客というとカナダの人はすぐに「アメリカンこそケンカが大好きだ」と言いますが、そんなこたぁありません。

私はカナダのホッケーが嫌いとかそういうわけではありませんが、このホッケーの母国が自分自身にあまりに無自覚で、非建設的な道しか見いだせていないことが非常に残念なのです。

カナダホッケーは歴史的に成績不振の言い訳を、経済大国アメリカやロシアやルールやリンクや日程やペナルティーショットや怪我人のせいにしてきました。今そのツケを払うときが来ているのです。

それでは。

10月28日

若林@ピーターボローです。
今日の試合は4-7で負け。ゴーリー・ハーガディはもう最悪だった。 どうも彼はメンタル面が弱すぎる。試合だけじゃなくて練習とか日常一般に、自分に対する評価が不当に低い。

一度失敗すると、「俺はダメだ、カスだ、全くシュートが止まらない!」と、泣きが入るばかりで試合中に復活するのはほとんど不可能。 自分を変えるきっかけもなかなかつかめないでいるから、自分で自分の可能性を摘んでいる。簡単に治る問題ではなさそうだ。チームとしても性格的にアホなヤツはほとんどいないチームだけど、勝者のメンタリティに欠けるぶんかえって難しい。 ま、進むしかないのでどうにかします。

それでは。

10月31日

若林@ピーターボローです。
昨日はスカウティングのためキングストンに行く。オンタリオでも有数のきれいな町ということですが、本当だった。あの、ドン・チェリーも、ダグ・ギルモアもキングストン出身。カナダで若者にカルト的人気を誇るバンド、トラジカリー・ヒップもその町出身。

今日はハロウィン。だけど試合だからあんまり関係はない。 ホームでナショナルズと対戦。ナショナルズは同じピーターボローのチームなのでオールスターホッケーには珍しくダービーマッチとなる。結果は6-0で勝ち。ゴーリー・デヴァインはこれで4連続完封。安定しているのは確かだが、運が良いのも確か。今日はたった16セーブで完封をものにした。

明日は午後にホームでエイジャックスと対戦。先週4-7で負けたチームだけに奮起が期待される。特にゴーリーのハーガディはメタクソにやられているので明日は頑張って欲しいものだ。

それでは。

11月1日

若林@ピーターボローです。
今日の試合は先週4-7で負けたチームに2-2で引き分け。この前はメタクソにやられたゴーリー・ハーガディは緊張気味で2点先制されるがその後は無難に乗り切る。チームのプレー自体はすごく進歩してきている。後は連勝するメンタリティを持つだけだ。明日は練習、明後日は試合で明々後日はまた練習。木曜日はスカウティングで金曜日はオフで土曜日からまた連ちゃんです。忙しい。

それでは。

11月3日

若林@ピーターボローです。
ロードで試合。4-1で快勝。ゴーリー・デヴァインはレギュラーシーズン初失点で連続完封記録は4で途切れる。本人は「あれは入っていなかったもん!」と言い張っていますが、、、

今日はジムが夜勤で来られなかったためヘッドコーチとしてベンチに入る。(もう一人のアシスタントコーチは仕事の都合でチームを去ってしまったのです)前回ジム抜きで試合したときは2-3と惜敗し、自分のベンチコーチングのいたら無さを痛感していたので、今回は気合いを入れて試合前のスピーチなどを練りに練って望みました。「やっぱりヘッドコーチがいないとダメだ、、、」とだけは思われたくないから。

その成果もあってかプレーヤーたちはよくやってくれました。相手は3ピリに完全に試合を投げて汚いペナルティを連発。うちのプレーヤーはよく我慢して試合を通じて4つしかペナルティを取られなかったのですが、とにかく彼らがゴーリーを狙って汚くガンガン当たってくるのです。

試合終了2分前についにゴーリー・デヴァインが切れてグローブを投げ捨て、それから大乱闘に、、、。出場停止が何人か出るはずだったのですが、、、なんとレフェリーは「ピーツは試合中によくプレーヤーをコントロールして相手の汚いプレーに復讐しなかった。3ピリの乱闘の責任は相手にあるのだから出場停止には値しない」と、まったくペナルティなしに!

まあ、ディシプリン(規律)が実を結んだとも言える結果です。相手は5人が出場停止になったとか、、、 この試合は今までの中でも印象に残る試合になりました。詳細はマガジンに載ることでしょう。

それでは。

11月7日

若林@ピーターボローです。
ホームでベリィと試合。4-1で快勝。良い試合だった。ゴーリー・ハーガディも調子をあげてきたようだ。明日は同じくベリィとアウェーで試合。

それでは。

11月8日

若林@ピーターボローです。
アウェーでのベリィ戦は1-2で惜敗。ゴーリー・デヴァインは初の2失点ゲーム。でも開幕4連続完封っていうのが出来過ぎだったんだから、これは当たり前。調子が落ちたって騒ぐほどのことではない。ベリィはいいチームだ。大きいし走れるし当たれるしプレーもなかなか上手く組み立てている。戦術面ではきっちり手を打っている(つもり)なのでそれでやられているわけではない。思い通り運んでいても何としても点が入らない。こういう試合が何試合かに一度あるのが今年のチームの特徴だ。ゴール前できっちりとトライアングルを作ったときには得点に結びついているが、それ以外のパターンで強引に点を取れるだけの個人技がないのが痛い。パワープレーも良くなってきているがまだまだ全然ダメだ。

それでは。

11月10日

若林@ピーターボローです。
昨日のロードでの試合は8-2で快勝。自信喪失野郎のゴーリー・ハーガディに自信が戻り、すごく良くなってきたのが嬉しい。

今日は陸トレ、木曜日は練習で土曜日が試合日曜日も試合、月曜日練習で火曜日試合で水曜日も試合と、さらに厳しい日程は続きます。

<オンタリオのマイナーホッケーで今何が起こっているのか?>
こちらではオリンピック以来カナダのホッケーの低迷についての記事がいまだに新聞を賑わせています。カナダの中でも最大のホッケー人口を抱えるここ、オンタリオではマイナーホッケーのレベルの低下が激しいようで、教えていてもそれははっきりと実感できます。実際オールカナダの大会ではミジェット、ジュニアメジャー共にオンタリオのチームは最近あまり勝っていません。

現在カナダのマイナーホッケーシステムの中では、伝統的なプロへの登竜門、ジュニアメジャーとバンタム(14-15才)の間に位置するミジェット(私の教えているレベルですが)の地位が著しく低下しているようです。それはどうもNHL以下プロチームのエクスパンションによるところが大きいようです。急激なエクスパンションによるプレーヤー不足、それを補うためにジュニアメジャーもエクスパンションをしており、さらにそのジュニアメジャーチームを補うために従来ならミジェットでプレーしていたプレーヤーをジュニアメジャーとそれに続くティアー2がどんどん引き抜くという現象が起きているのです。ですからバンタム(14-15才)で優秀な選手はミジェットを飛び越してしまうわけです。

15才のプレーヤーが20才のプレーヤーに混じってプレーするわけですから、これは彼らの技術レベルの向上にあまり良い影響を与えないことは明かです。とりあえず試合に出るためにシンプルで限られた役割のあまり技術のいらないプレーをすることを強いられるからです。

ピーターボローでもこの影響は顕著です。昨年ピーターボローのバンタムチームはAAA、AA共にオンタリオで優勝し、本来なら今年は強いミジェットチームができるはずなのですが、大半のバンタムプレーヤーたちは来年からジュニアメジャーでプレーすることを狙ってティアー2に行ってしまったのです。おかげでミジェットは私のチームを含めて深刻なタレント不足です、、、

カナダを代表するホッケータウン・ピーターボローのミジェットAAやAAAチームですが、私の見たところ日本のインターハイベスト4のチームにならば、本当にメタクソにやられてしまうでしょう。ケベックでは最低1年間ミジェットでプレーすることを義務づけているのでこのような問題はないようなのですが、、

この他にもオンタリオには対立するマイナーホッケー団体がいくつもあり、統一した組織がないなど、歴史ある大所帯故の問題が多いようです。ピーターボローにもマイナーピーツとナショナルズという2つの組織があり、プレーヤーの取り合いが激しく、伝統ある町のわりには強い統一チームを作ることが難しくなっています。マスコミはこのような指摘をしているのですが、肝心のホッケー界の人たちが早く深刻にこの問題に取り組まないと、カナダのホッケーの屋台骨は本当にヤバイ気がします。

それでは。

11月15日

若林@ピーターボローです。
ついに雪が降ってきました。まだ霙(みぞれ)ですが。

土日はホームで連戦。 昨日のウィットビー戦は0-3で負け。 けが人続出で試合にならない。トップスコアラーのジェームスが脳震盪から復帰したものの、主力ディフェンスのピアーズは足、あご、指、風邪とボロボロになり欠場。同じく主力ディフェンスでフォワードもできるシモンズは手首をひどく捻挫して欠場。コルセットを着け、箸も(フォークも?)握れない状態なのに「俺はプレーできる!」と言い張っていたが、さすがのジムもこれは欠場させた。

試合中にはまずあのキャリーが腰だか足をけがしてリタイア。そしてキャプテンでトップディフェンスのマッキンタイアーが不可解なペナルティーでゲームミスコンをとられて退場。ゴーリー除いて14人で試合を始めて、結局12人になる。ベンチが寒い!ディフェンスは3人でフォワードから一人借りてきて4人にする。

「交替を早くして疲れないように!」っていったって4人なんだから疲れるものは疲れる。さすがにこれではウィットビーのようなフィジカルで速いチームには勝ち目はない。諸事情からAPリストプレーヤー(補欠:他のチームから借りてくる)を使えないのが痛い。今日はホームでオーロラ戦。1回戦ではたしか8-0で勝っているのだが、一体今日は何人がプレーできるんだろう?

今日の試合、対オーロラ戦は5-2で快勝。ディフェンスのピアーズはぼろぼろの体ながら復帰してプレー。キャリーのけがは結局大したことなかったようで復帰してプレー。しかし今度はフォワードの柱、ジョンソンが肩を負傷。なぜここまで怪我が多いのか?

実はうちのチーム、ベンチに正規のトレーナーがいないのです。前のトレーナーはアシスタントコーチと同じく仕事の都合が付かずチームを去ってしまったし、新しいトレーナーも不定期にしか来られません。トレーナーがいないから怪我をするわけではありませんが、軽い怪我を応急処置すべき人がいないのです。これは非常に憂慮すべき問題なのですが、シーズン途中でトレーナーやアシスタントコーチを見つけること自体が難しいのです。でもなんとかする必要があります、、、

明日は練習ですが明後日が試合なので軽い練習になるでしょう。
現在9勝5敗1分

それでは。

11月17日

若林@ピーターボローです。
ナショナルズと対戦、2-3で敗れる。終了30秒前に失点した。 カナダに来て初めて自分のベンチコーチングミスで負けたと実感。ベンチではディフェンスのコーチを担当しているのだが、終了1分前に一番守りに不安があるディフェンスを出してしまった。実はどうするか迷っていたのだけど、彼は今日は上手くやっている方だったので、ここで使って自信を付けさせたいと思って出したら、まともに彼のミスから失点。

情に流されて最後の1分に選手起用をミスって負けた(もしくは勝ちを逃した)のはホッケー人生の中で3度目。1度目は大学4年生のリーグ戦対神奈川大、2-2で迎えた終了1分前、守りに難があるフォワード(自分)が出ていたんだけど、どうしても点が取りたくて守りの良いセットに交替しなかったら、1発食らって負けた。2度目は筑波大女子を教えていたとき。2年前の全日本予選対JAPO戦。終了1分前で1-0で勝っていて自陣からのフェイスオフで、ここでも守りの良いセットに代えずに失点して引き分けに、、、。

いい加減に学ばなければいけません。子供のチームを教えるときは確かに彼らを育てながら教えていかなければならないので、非情ならばいいとは思いませんが、やはり最後の2分は完全に理性に従って選手起用をせよと言うことです。

「俺のミスだ」って言ったら、ジムは「プレーオフじゃなくて良かった。失敗から学べ」と。
さすがに落ち込んでいますが、これも人生。 明日は練習です。

それでは。

11月21日

若林@ピーターボローです。
今日はホームでピッカーリングと対戦。 ヘッドコーチのジムが、なんと風邪でダウンのためヘッドコーチとして指揮を執ることに、、、

結果は3-2で勝ち。 前回のナショナルズと同様に、相手のゴーリーが「当たっていた」ため得点に手こずった。しかしここで前回と同じ間違いは繰り返せない。相手ゴーリーがローショットから非常に多くのリバウンドを出すことを冷静に読みとり「ローショットを放ち、バックドアからリバウンドを狙うこと。スクリーンを作ること。角度がないところからでもファーポストを狙いリバウンドを叩くこと」を指示。この戦略が100%的中し、3点はすべてバックドアからのリバウンドで得点。

こういう風にベンチとドレッシングルームでの指示が的中して勝つと嬉しい。前回交替ミスで痛恨の失点を食らっているだけになおさらだ。ゴーリー・ハーガディは13本のシュートで2失点と、数字の上では不調だが、許したゴールはどちらもほんの少しのミスからの失点で、動き自体は非常に良くなってきた。彼のメンタル面は、7失点した試合の後に一喝してから急激に成長した。この時のことはメールではさらりとしか触れていなかったのでここで明かしましょう。

あれは10月終わりのことでした。 ハーガディは、開幕戦こそ勝ったものの、味方の援護に恵まれない試合が多く、また彼自身もソフトゴールを許してしまうことがたびたびあり、その後3連敗と不調にあえいでいました。そしてついに10月28日、対エイジャックス戦では第1ピリオドに4失点、第2ピリオドに3失点を許してしまい、チームは大敗を喫してしまいました。彼にはメンタル面に問題があると、彼のピューウィー時代のコーチに聞いていましたが、まさにその問題が露呈していました。

彼は失点の痛みに耐えきれないのです。たった1本のロングシュートからの失点でも、彼の心はめちゃめちゃに乱されてしまうのです。練習でも少しうまく行かなくなると集中力を切らせてしまう癖がありました。私は以前から彼のこうしたネガティブな態度には気がついていましたが、この日の彼はまさに最悪。

「俺はダメだ、まったくどうがんばってもあんなシュート一本止めることができない!どうせ俺には無理だ!無理に決まってる!」と自暴自棄になっていました。もう落ち着かせることは到底無理だったので、第2ピリオドで彼をベンチに下げました。第3ピリオド前の製氷中に、私は思い切って彼を叱咤しました。

「一体何にそんなに腹を立てているんだ、失点もゲームの一部じゃないか!何が悪くて失点したのか、問題に向き合うんだ!そうしていつまでもネガティブにものを考えていたいのなら勝手にしろ!お前は今まで練習中も最後まで真面目にパックを追ってこなかったじゃないか。今そのツケを払っているんだ。ゴーリーはスコアボードの数字と共に生きていくことを覚えなければいけないんだ。ゴーリーの失敗はスコアボードに一つずつカウントされていくし、それを変えることはできないからだ。自分の失点に素直に向き合い、そこから学ぶしか、上達する道はないんだぞ!」

私はこのように大量失点した直後のゴーリーを叱咤したことは過去に一度もありませんでした。しかし、その日までの彼の態度はあまりにネガティブでしたので、ここで彼の態度を改めさせる必要があると感じたのです。

その日以来彼は練習にも真面目に取り組むようになり、失点した後も失点に素直に向き合い、ゲームを続けることができるようになってきました。4勝1分というその後の彼の成績がそれを物語っています。たまにはガンと言ってやるもんです。最近は積極的にいろいろ話をしに来てくれるようになって良い生徒になってきました。

本当に、コーチの生活って、一喜一憂です。負けるとブルーになり、勝つと努力が報われた気分になる。でも勝っても負けても、試合が終わった瞬間から、またリンクに行くのが待ち遠しくなります。きっとそう思わなくなったときが引退の時なのでしょう、、、

それでは。

11月22日

若林@ピーターボローです。
なんだかジムの風邪を移され気味でイヤな予感です。 今日は怪我の話です。 前にも書いたようにうちのチームは今シーズンめちゃめちゃたくさんのプレーヤーが怪我に見舞われ、ビデオ係に事欠かないという、あまり歓迎されない状態が続いていました。ここでプレーヤーたちの紹介もかねてこれまでの怪我人の状況をお伝えします。

#10 アーミーことスティーブ・アルマテイジ
快速フォワード。攻守に活躍。シーズン開始前にはひじを負傷。開始直後にヒザを負傷。今もヒザに爆弾状態

#11 ラルフィーことジェフ・ラルフ
頭脳派センター。ピーウィー時代に「チームで最も好かれたプレーヤー」賞に輝いた人柄とリーダーシップでアシスタントキャプテンに。しかし彼が細い。俺より細い!鍛えろ!彼はシーズン開幕直後に指を負傷。最近は試合中に脳震盪でダウンする。

#19 ジョシュ・ジェイムス
技巧派ウイング。ポイントゲッターの一人。脳震盪だったのにそれを隠して次の試合もプレー。その試合の後病院送りになり1週間欠場。お父さんは息子の自慢が生き甲斐。

#12 ジェフ・スタンズベリー
大型センター。センス抜群。足の付け根を伸ばしている。

#14 マックことジェイミー・マッキンタイアー
堅守かつ攻撃力のあるディフェンス。しかしシュートコントロールが全くできない、、、抜群のリーダーシップでキャプテンに選ばれる。タフなプレーぶりからペナルティ王でもある。2試合前に肋骨にひびを入れるがそのままプレーを続ける。陸トレも激痛に耐えながら行う。

#16 ジョンジーことマーク・ジョンソン
最も才能に溢れた選手。減らず口でもある。肩の筋肉を伸ばしてる。

しかし何といっても怪我といえばこの2人。前にも紹介しましたが、、、

#7 マイク・シモンズ
フォワードもできるディフェンス。手首にひびを入れながらゲームと練習に出続ける男。箸も握れない状態になりながら防具を持参して「使ってくれ」とジムに懇願。さすがのジムも「止めとけ」と止めた。

#4 スティーブ・ピアーズ
攻撃能力の高いDF。ヒザに怪我、顎の裂傷縫合、指骨折の疑い有り、前歯欠け、それでもプレーし、陸トレをしてしまう恐ろしい男。

この二人はほとんど狂っているとしか言いようがない。ある日試合中ピアーズに「大丈夫か?」ときいても「大丈夫」と答える。「本当に?」と聞くと「ああ、ちょっと痛いけど大丈夫」と、、、でも確かに彼の手はその時びりびりと震えていて彼も顔色まで悪くなっていた。それでもリンクに戻って元気にプレー。やばい。こいつら、イかれている!ピアーズのお母さんも「あの子はちょっと狂ってるから、絶対に痛いとか言わないのよ、、、」って。

怪我と言えば#9ダン・キャリーも怪我したっけ、、、試合中に腰だかを打撲したといってギブアップ。次の試合の前にキャリーのお母さんが「コーチ・ヒローキ、あの子は大丈夫かしら、、昨日お医者様にも行ったんだけど、、、あまり無理をさせないでくださいね」っていったってこの場合はたかが打撲。本人はいたって元気で走り回ってますよお母さん!いやあ、この親にして弱気のキャリー有りって感じで笑えたね。

これだけで9人、けが人の紹介だけでチームの半分を紹介できてしまうのでした。 いやはや、、、 皆さんも怪我には気を付けてください。

それでは。

11月25日

若林@ピーターボローです。
なんと週末のトーナメントがキャンセルになってしまったため、久々にノーホッケーの日々が続きます。っていってもスカウティングはするんだけど、、、

前回の怪我人組に引き続き、健康なプレーヤーを紹介していきます。

#1 スコッティことスコット・デヴァイン
おなじみのゴーリーです。開幕4連続完封の後は徐々にスローダウン。最近は3連敗です。でもまだ3ゴール以上許したことがないからまあ安定はしているのでしょう。言い訳大王でもある。

#30 ハグスことアダム・ハーガディ
たびたび登場した自信喪失ゴーリー。さぼり癖有り。でも最近は防具も新しくして良くなってきました。

#2 ジェフ・キャンベル
最弱DF。基礎体力無し男。まあ、AAホッケーを初体験だから仕方なくもあるが、、、

#6 クレイグ・マッキャン
無口、目立たない。攻撃力はない。ペナルティもしない。でも一番堅守のDF。たぶんいいやつです。

#5 ニコラス・バクストン
DF。彼もコーディネーションに問題有り。縄跳びが大の苦手。でも真面目で礼儀正しいすごくいい子です。お父さんは巨大だが彼はそうでもない。ちなみ彼の車のナンバーは「BUXTN」です。

#15 マーク・ルゴー
トライアウト時には「上手いけど問題児らしい」という噂が飛び交っていたが、取り巻きにも恵まれ、今年はホッケーに集中。素行にも問題はなく、トップスコアラーに成長している。

#17 ギルビーことショーン・ギルバートソン
真面目で礼儀正しくどんなときも全力で攻守に活躍する優等生。ジムのお気に入りでアシスタントキャプテンに、、、

#8 ブライアン・ワトン
体格と基礎体力に恵まれたパワフルなフォワード。あまり目立たないが良い活躍をしている。ちなみに彼とアルマテイジはクロスカントリーのオンタリオ選抜選手らしく、やたらに足が速く、持久力が異常にある。

#18 マット・キーティング
点取り屋と期待されていたが、あのキャリーの活躍で10番目のフォワードに格下げに。それから少し奮起して頑張ってます。

全体的に、あくは薄目ですがいい子たちがそろっています。

それでは。

12月7日

若林@ピーターボローです。
5日ほどウィニペグに行ってIHL(International Hockey League)マニトバ・ムースの試合を見てきました。IHLはAHL(American Hockey League)と違ってNHL経験者やその他のプロでの経験豊富なプレーヤーが多いため、レベル的にはNHLに極めて近く、くだらないショー的な反則などがない分NHLより魅力的にさえ思えました。ところで、やはりオリンピックを引き際に日本を去った元コクドの二瓶次郎はWPHL(Western Pro Hockey League)というAHLなんかより数段レベルの低いリーグでプレーしているそうです。日本のトップクラスのゴーリーにしてこれだもんね、、、でも、岩崎とかはECHL(East Coast Hockey League)では十分通用すると思うんだけどね、、、

ところで今回はジムの両親共々4人でマニトバ行きとなりましたが、ジムのお父さんは50才にして飛行機初体験、、、観光ビジネスに関わっているのにどういうこっちゃ?行きは緊張で無言+真っ青。おまけに飛行機酔いでへろへろに、、、「ヒローキ、飛行機ってこんなに揺れるものなのか?」って、あんた今日は全然揺れてないよ!

笑ってはいけません。北米とはいえ、内陸の小さな町で育った人たちは、一生州の外に出ることなく過ごすこともまれではないのです。 チームは早速今から練習です。が、なんとチームきっての守れるディフェンス、マッキャンが昨日AAAチームの試合に出て手首を骨折したとか、、、また怪我人かよ、、、

それでは。

12月9日

若林@ピーターボローです。
先週リーグのトップチームオシャワ(15勝1敗)と激戦を演じ、3-3と引き分けたAAピーツ。 今日はロードでエイジャックスと対戦。エイジャックスといえば10月にゴーリー・ハーガディが7失点でボロ負けしたチーム。その3日後の再戦では、またハーガディがプレーし、2-2で引き分けています。今日もまたまたハーガディの出番。4-0で完勝しました。昨日の練習ではボロボロだったハーガディなので心配していましたが、好セーブの連発で今期初の完封。さすがに嬉しそうでした。ハーガディはこれで5連勝です。チームもまとまりも良く、週末にワーテローで行われるトーナメントに向けて弾みになる勝利でした。

現在11勝6敗2分

それでは。

12月13日

若林@ピーターボローです。
11-13日までワーテローで行われていたトーナメントは2勝1敗(2-0、1-2、5-3)で予選突破し、準決勝は4-0で完封したのですが、決勝は3-1で敗れてしまい準優勝でした。ともあれ、チームのまとまりは良く、とても充実したホッケーを展開したので満足しています。ゴーリーは5試合で8失点、デヴァイン、ハーガディ共に完封一つずつと好調でした。失点すると切れる癖のあったハーガディと比べて、デヴァインは失点するとかなり緊張するタイプです。デヴァインは予選で2点リードしながら1分で2失点し追いつかれて少し冷や冷やさせられたので、決勝の前に話をしました。

「どんなに悪い失点をしても、絶対に下を向いちゃだめだ。下を向くこと自体が自分とチームメイトの自信を喪失させるからだ。失点はゴーリーにとっての試合の半分以上を占めるものだから、それに向き合うことをおぼえよう」

なんと、この話が的中。決勝ではブルーライン前からの超ロングシュートを凡ミスで決められ、先制点を献上してしまいました。しかし彼は言われたとおり下を向かず、堂々とクリーズに立ってくれました。さすがにピリオド間には緊張した面もちでドレッシングルームに引き上げてきましたが、私がニヤニヤして彼を見ているのに気づくと彼もニヤニヤしだし、

「そーだ、俺は少なくともこのピリオドを1-0に押さえたんだ」

といってみんなを笑わせました。私が彼に言葉と表情で伝えたことを理解してもらえてよかった。「惨めな失点はこの世の終わりではない」のです。信じられないヘマで失点したゴーリーが、ベンチを見たとき、ドレッシングルームに帰ってきたとき、コーチが頭を抱え込み、激怒し、怒鳴り散らているのを見たら、彼はそれこそこの世の終わりと感じたでしょう。「あの失点、ありゃ傑作だった。俺は楽しんだよ。お前も楽しめ」これが私のメッセージでした。

試合には負けましたが、彼は大きなことを学んだはずです。 明日は練習、明後日は試合。土曜日にもう1試合したら3週間の帰国です。

それでは。

12月15日

若林@ピーターボローです。
ホームでの試合はベルビルに5-0で勝利。トーナメントと練習の疲れか、緊張の糸が途切れたのか、相手が格下だったからなのか、1、2ピリオドはだらだらした試合展開に。しかしゴーリー・ハーガディは何回も決定的セーブをして2試合連続、今季3度目の完封を達成。レギュラーシーズンとトーナメントを併せると、25試合でデヴァインが5完封、ハーガディが3完封で合計8完封勝利を挙げている。チームの1試合あたりの失点も1.74以下なので、好調です。AAレベルはAAAと比べて、2人良いゴーリーがいるっていうチームが少ないので、良いゴーリーが2人いるということはうちのチームの強みになるでしょう。

現在リーグ戦 12勝6敗2分

それでは。