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ミネソタ奮闘記 (2000年1月12日~3月22日)

1月20日

若林@ミネソタです。
ミネソタといってもミネアポリスに着いただけです。今回は迎えの車がないので、今晩はホテルに泊まり、ウィノナには明日朝バスで行きます。

迎えの車がないということが急に決まったのでホテルの予約とかバスのチケットの手配を今日その場でやらなければいけなかったのでだいぶ面倒くさかったのですが、とにかく一段落してホテルにいます。ツアコンの人たちなんかはこういう不測の事態に対応しながら、しかも大勢の人たちを連れ回しているんだから大変だと思いました。

明日は11:20にウィノナに着き、12:00から練習です。いやー忙しい。
それでは。

1月8日

若林@ミネソタです。
デヴィジョン1の強豪フィンリーとのホーム第1戦は0-5で完敗。11月に行ったアウェイ戦では1敗1分と検討していたのですが、今日は実力通りにやられました。 さらに頼みの綱のゴーリー・ミッシーが21本のシュートで5失点と乱調でした。1月に入ってから調子が良くなかったらしく、昨日の練習でやっと調子が上向いてきたのですが、復調するまでにはもう少しかかりそうです。 ジェフ曰く「ヒロキがいなかったことが明らかに精神的に影響していた」ということです。事実昨日の練習では「ほら、ヒロキが来ただけで調子が良くなった」と言っていました。今日の試合終了後には「来年はもっと早く日本から戻って来いよ!」と言われました、、、が、こうなることは私にはとっくの昔に分かっていたのです。

私がシーズンを通して教えているゴーリーは、私がいなくなると、たちどころに調子を崩すのです。ピーターボローでの過去2年間もまったく同じでした。私が教えていた高校生たちも大学や日本リーグに入ってから長いスランプを経験しています。基本から教えたゴーリーほど、シーズンを通して教えているゴーリーほど、私がいないときに調子を崩す可能性が高いようです。

もちろん第一の理由は私が不在の間に私と同じシステムでゴーリーを教育し続ける人がいないということです。まあ、あまりそういう人がたくさんいると私の仕事がなくなるので、それはそれでいいのですが、、、もう一つはゴーリーが精神的に私に依存しすぎてしまうということです。すべての練習、試合を見て欲しい、すべての失点を分析して欲しい心理状態になってしまうらしいのです。

コーチとして信頼されているのは良いのですが、精神的に依存度が高すぎるというのも考え物です。これは私に限ったことではなく、フランソワが教えているゴーリーも、ジュニア時代はすごくてもプロに入ってゴーリーコーチが変わったりいなくなったりすると、全然ダメになることが多々あります。エリック・フィショー、パトリック・ラリーム、ザック・バークなんかが良い例です。

どうやってゴーリーに精神的に自立してもらうか??これは非常に大きな課題です。 さて、私はこうなることを知りながら帰国していたわけですから、当然この後彼女を復調させる義務があります。もちろんその自信はありますし、実は私は私が先週いてもいなくても、ミッシーの調子がここらで落ちると思っていたという部分もあります。理由は単純です。今までが良すぎたのです。たった1ヶ月半でスーパーゴーリーに育つわけがありません。今ピークがあるよりは、これから2ヶ月かけてプレーオフに向けて揺るぎない土台を築いていくことの方が重要です。

明日もフィンリーと試合。ミッシーにはもう一頑張りしてもらわなければいけません。
それでは。

1月10日

若林@ミネソタです。
土曜に続いて日曜日も1-4でフィンリーに完敗。やはりデヴィジョン1の壁は厚いです。パス、レシーブの正確さ、スコアリングチャンスをものにする能力など、要するにちょっとした個人技の差がそのまま点差に結びついています。まあ、むこうは奨学金で始めから良いプレーヤーを取っているので当たり前なんですけど、、、 ミッシーも土曜日よりはましですがまだ不調です。木曜日からはいよいよカンファレンスゲームですのでそれまでに調子を上げていかなければなりません。
それでは。

1月13日

若林@ミネソタです。
なんとなんと、昨日パソコンが火を噴いてしまいました。なんか電源が入らないと思っていたら、文字通り煙を噴きました。 やっぱり電源は入らないままなのでもう死亡してしまったかと思っていたら、今日奇跡的に電源が入りましたのでこのメールを送っています。もう一度立ち上がる保証はありませんし、第一危険ですので、しばらくメールなどできないかもしれませんのでご了承下さい。今から大事なファイルを待避させます。
それでは。

1月14日

若林@ミネソタです。
アウェイでのセント・トーマスとの試合は9-0で快勝。 結構強いのではと噂されていたチームだったのですが問題なく片づけました。 ミッシーも11セーブと暇な内容ながら危なげなく完封。 土曜日にホームで再戦。今度はニタラを先発させます。 なんだか一応パソコンが動いてます。
それでは。

1月16日

若林@ミネソタです。
今日はホームでセント・トーマスと試合。 木曜日には9-0で粉砕したチームだが今日は3-0と伸び悩む。 シュート数では70-7と10倍打っているんだけど、なんか全然点が入らなかった。 どうもぴりっとしない内容でアレだったけど、まあ、ニタラがカンファレンスゲーム初勝利&完封だったので良いとしよう。 この先2週間は更に格下相手の試合で、正直言ってとても難しい。何が難しいって、調子を維持すること、進歩することが難しい。とにかく同一リーグなのに相手が弱すぎる。強敵はグステイビス(既に2回下した)とオーグズバーグ、そして、まあまあなのがセント・ベネディクトだけ。後はどうしようもなく弱い。来週当たるベセルなんて、この2試合で14本しかシュートを打たれていない、セント・トーマスに12-1とかで負けているチームです。どんなんやねん??筑波の女子とやっても勝てないでしょう、それじゃ。

しかし2月半ばからはオーグズバーグ、そして、セント・ベネディクト、3月にはプレーオフという正念場があります。それまでに弱いチーム相手にどうでもいい試合ばかりしているわけにはいかないのです。 アメリカとはいえ、デヴィジョン3まで競技ホッケーが行き渡るにはもう数年かかるということです。 しかし、ほとんどのデヴィジョン3チームのプレーヤーは少なくとも数年はホッケーをやっている経験者のはず。なんであんなに下手なんだ?????スケーティングがおぼつかない奴らがごろごろしている。上手いヤツは上手いけど、それにしても大したことはない。

自慢するわけでもないのですが、筑波大学女子チームは本当によくやっていると思います。全員初心者、ひどいリンク条件、金はない、学校のサポートもない、専属のコーチもいない、それを考えてみると、本当にすごく頑張っていると思う。この数年間のレベルの筑波女子チームをアメリカに持ってきて、同じ条件で練習して試合させたら、デヴィジョン3で結構良いところにいけると思う。自分の指導力を過大評価するつもりはないけれど、やっぱり自分は正しいことをやってきたんだと実感させられます。

彼女たちはもうすぐ全日本Bへの出場権をかけた関東予選に出場します。彼女たちの数年越しの夢が叶えられることを願ってやみません。あの悪条件の中で、経験者を相手に善戦してきたんだから、、、
それでは。

1月18日

若林@ミネソタです。
圧倒しながら点差を付けられなかった土曜日の試合内容の反省からか、今日は久々に気合いの入った良い練習ができました。ジェフも認めていましたが先週は変則スケジュールのため試合前の調整みたいな軽い練習が多くて、かえってそれで気合いが抜けた気がします。プロじゃないんだから流した練習なんて絶対に行わないべきです。疲れを考慮しているならば練習時間を短くするかオフの日を設ければいいだけです。

キーパーの練習も久々に手応えのある内容で満足です。ニタラ、ミッシー共に今日で少しだけ技術的に開けたのではないでしょうか。第3ゴーリー、ベッキーは靱帯損傷でシーズン絶望です。彼女は4年生なのでホッケー生活もほぼ絶望です。かわいそうですがキーパーの練習を手伝ってもらったりすることでチームに貢献してもらいます。

ミッシーのおじいさんが亡くなったようで葬儀等があるらしく、水曜日の試合はニタラを先発させます。
それでは。

1月19日

若林@ミネソタです。

Locker Room
雪のウィノナの近影
ちなみに今日は晴れているのでこんな天気ではないのですが。

それでは。

1月20日

若林@ミネソタです。
明日はロードでベセルと試合。
ところで今日とても嬉しいニュースを耳にしました。 先日発表された日本代表から岩崎選手が怪我で辞退したため、雪印の橋本三千雄が選出されたのです。 これで今回の日本代表には私が関わったゴーリーが二人選出されました。橋本と春名です。春名は数年前から選ばれていましたが、橋本は数々の国際大会での成果をひっさげて雪印入りをしながら、様々な不運が重なって苦しい時期を送っていました。私はかれが高校1年生の時から3年間指導していましたので、彼のことはとても気になっていました。彼の潜在能力の高さはあのフランソワ・アレールがNHLのトライアウトを提案したほどの素晴らしさです。このチャンスを是非ともものにして大きく飛躍して欲しいものです。

もちろん春名には正キーパーのチャンスが到来したわけですからますます気合いを入れて欲しいものです。 今日はとても幸せですね。ビールが旨い!
それでは。

1月23日

若林@ミネソタです。
アウェイでのベセル戦は10-0で大勝。でもリーグ最下位のチーム相手になんだか序盤苦戦してしまった。今までで一番内容の悪い試合だった。でもシーズンを通してこういうこともあるでしょう。とにかくもうすこしましな相手と早く試合をしたい。ミッシーは15セーブながらブレイクアウェイ(独走)を4回止め、今日の課題にしていたロングパスを出すことにも果敢に挑み、一人気を吐いていました。

さて、春名、橋本の全日本選出に続いてまたしても嬉しい知らせが、、、 筑波大学女子アイスホッケー部が全日本B選手権の関東予選を突破し、6年ぶりに本体会出場を決めました。私は本格的にコーチを目指し始めてから彼女たちをいろんな形でずっと指導し続けてきました。1年目はフルタイムで、2年目は古河のコーチをしながら、3年目、4年目はカナダに行きながら夏の間だけ、今年も同様に夏の間だけ。

このチームを教えてきたことで自分のコーチングの基礎が築かれていったのでチームにはとても愛着があります。ただ、出ていないのは結果だけでした。スケートすらも未経験の貧乏大学生を全日本に行かせると言うことは至難の業です。私も最初の見込みが甘かったと言うことをこの数年でひしひしと感じていました。自分の関わるチームの勝運のなさというのも大きなコンプレックスだったのです、、、でもついにそれが破られました。今年は夏の間集中的にブレイクアウトとディフェンディングゾーンカバリジを教え込むことしかほとんどやっていないのですが、それでもチームに貢献できたことはとても嬉しいものです。そして、彼女たちがここまで自立できたということが何よりも大きな喜びです。

なんと、今年、彼女たちはベンチにだれも指導者をおかずにこの偉業を達成したのです。これはすごいことです。 人に教えるだけでなく、5年がかりである程度自立させることができたということは、指導者としても大きな成果ですし、また大きな誇りです。 今日は嬉しすぎて眠れないよ。 本当におめでとう。良い結果を聞かせてもらったので、今度はセント・マリーも良い結果を出せるように頑張りたいと思います。
それでは。

1月24日

若林@ミネソタです。
ここ数試合勝ってはいるもののふがいない内容が続き、プレー時間の多い少ないでプレーヤーが不平を言いだした。さらにチーム内での人間関係のごたごたが悪化している。

今日は練習中についにあるプレーヤーがブチ切れて、それが元でチームミーティングをひらくことに。そのプレーヤーは攻めは良くても守りがまったくダメ、しかも態度に問題があり、第4セット目での起用しかされていなかったのです。そのほかにも去年までは(1年目で人数もタレントも少なかったせいで)出られていたプレーヤーが出られずに文句を言う、キャプテンが全然リーダーシップがないなど問題が露呈してきた。

さてミーティングではジェフが「チーム全員が親友になれとは言わないけど、せめてもう少しチームメイトを尊敬して欲しい」と切り出し、意見を求めたのですが、、、出てくるのはわがままのオンパレード。「私だって頑張っているのに、ベンチで出られない人の気持ちも考えて欲しいわ、、、」「もっとチームで一緒に食事をしたり楽しいゲームをして親睦を深めるべきだわ、、、」「いつでもベストを尽くすことが大事だと思うわ、、、」「みんな同じ目的でプレーしてるのだから、それを忘れちゃいけないわ、、、やっぱり、みんなで楽しくしなきゃ、、、」

こいつらは中学生かと思いました。自分の英語の表現力が乏しくて良かった。もし日本語並に話せたら、彼女たちが立ち直れないくらいボロクソに言ってやっていたでしょう。 ようするにわがままなのです。前から言い続けていたとおり、与えられた環境に大甘に甘えすぎです。「プレー時間が少ない」と文句を言っているヤツにせっかく出場機会を与えても文句ばっかり。ショボいプレーの連発のくせに子供じみた自己主張だけは得意です。ベストを尽くしていることを自慢されても困ります。それはチームでプレーする前提なのです。チームの結束を堅くするために、、、飯を食ったり遊べばいいのでしょうか?現実に向き合い、自分の下手さ加減を認め、プレー時間のためにチーム内で健全に争い、時にはチーム内でもめ事があっても、それを子供のようにコーチに解決を求めずに、自分たちで解決していくことこそが、チームの結束を高めるのではないでしょうか???

私は筑波の女子部が大学女子の大会を自分たちで設立し、運営していく過程で、毎晩のように喧嘩しながら、それでも集団に対する責任というものを学んでいったことを知っています。自分でつかみ取った経験しか身にならないのに、なぜそれをすべて他人から得ようとするのか????

さすがにジェフも今までの甘さを認めたのか「これからはもう少し厳しくいく。ダメならダメとガツンと言ってやる」と息まいていました。 私もいろいろ考えて一筆書いてやることにしました。ちょっとこいつらの根性を叩き直してやらねばなりません。
それでは。

1月27日

若林@ミネソタです。
明日からモアヘッドでコンコルディアと試合です。少しはましなチームらしいので楽しみですが、遠征が面倒です。バスで8時間、、、。明日はミネアポリスの北のセント・クラウド(ジェフの故郷)に泊まり、明後日移動して試合、モアヘッドに泊まって日曜日にもう1試合して、夜中に帰ってきます。しかも寒そーなところです。 あああ。

そういえば昨日のベセル戦の結果を言っていませんでした。8-0です。とにかく相手が弱いのはもうイヤです。チームもちょっと気が抜けているので、遠征でピリッと勝って帰ってきたいです。ちなみに現在12勝3敗1分、リーグトップです。リーグ内では総失点がたったの2点、防御率が0.33です。まあ、これからもう少し強いところと当たるので変わってくるでしょうが。
それでは。

1月30日

若林@ミネソタです。
週末、モアヘッドでのコンコルディアとの2連戦は4-0、9-0と完勝。14勝3敗1分に。 ミッシーは2完封でしたが、2試合で12セーブしかする必要がなかった。ちなみにここまででゴーリー3人あわせての防御率は1.27でセーブ率は92.9%です。

コンコルディアはまあまあやるチームだったが、最近の不振(っていっても勝ってるんだけど)を吹き飛ばす我がチームの猛攻の前に手も足も出ず。

個人的にはゴーリー指導はほとんど必要がなかったものの、相手のゴーリーの攻略と、引き気味のディフェンスラインの突破方法に貢献できたので、大変満足でした。明日は練習がオフですが仕事はあります。ジェフは新婚なのにこんなに仕事ばかりしていて大丈夫なのか??遠征には奥さんも来てたけど(選択の余地なしか...。)、再来週の週末もせっかく試合も練習もオフなのに「ヒロキ、3連休だからスカウティング三昧だぜ!」と意気込んでいます。うーん。連休くらい休ませてクレー。
それでは。

2月3日

若林@ミネソタです。
今日は地元の中学生と実戦形式の練習。40分くらいやって1-3で負けたけど、久しぶりに速いチームとできてみんな満足そうだった。特にゴーリーたちは久々にシュートらしいシュートを実戦で受けたので良かった。ミッシー(失点1)はこういう挑戦しがいのある試合の時はすごい!相手チームのコーチ(実はうちの男子チームのゴーリーコーチ)も舌を巻いていた。ちょっと嬉しい。
それでは。

2月6日

若林@ミネソタです。
セント・キャサリンとのアウェーでの試合は5-0で勝ち。ミッシーがシーズン5回目だか6回目だか忘れたけど、とにかく完封で勝ちました。7連続完封勝ちです。チームの出来はあまり良くありませんでした。

試合後、再来週に対戦する強敵オーグスバーグとグステイビスの試合を見に行きました。下の表のように所属カンファレンスMIACはうちとグステイビスとオーグスバーグの3強が抜け出ている感じです。昨日はオーグスバーグがグステイビスを破り、今日はグステイビスがオーグスバーグを破ったので、これで断然うちに有利になってきました。

うちはこれからMIACではオーグスバーグとセント・ベネディクト(結構強い)と対戦します。再来週オーグスバーグを直接対決で2回下せばレギュラーシーズンの優勝はほぼ決まります。あ、もちろんあすセント・ベネディクトに勝つことが条件ですが。ちなみにオーグスバーグは非常に良いチームでした。でもゴーリーの弱点等も今日しっかりと分析してきたので、なんとか片づけてやる予定です。とにかく最終目標はプレーオフを制し、そしてボストンでECAC(東カンファレンス)代表を下してNCAAデヴィジョン3タイトルを獲得することですのでまだまだ道は長いのです。

1999-00 MIAC Women's Hockey Race
MIAC勝敗 ポイント 総合成績(カンファレンス外の対戦含)
St. Mary's 9-0 18 15-3-1
Augsburg 7-1 14 12-5
Gustavus 5-3 10 11-8
St. Thomas 4-3-1 9 10-5-1
St. Ben's 4-3-1 9 12-6-1
St. Cate's 1-5-1 3 10-5-1
Concordia 1-8-1 3 8-11-1
Bethel 0-8 0 1-11

それでは。

2月7日

若林@ミネソタです。
セント・キャサリンとの第2戦は3-2で辛勝。別に昨日の完封で甘く見たわけではないのですが、どうも選手にはその傾向あり。1ピリ早々に先制したものの、3ピリ途中で逆転され、ひやひやしましたが、やはり自力で優るため逆転して勝ちました。味方の守りもバラバラでしたが、ニタラはあまり良くない内容。これから先は正念場の試合ばかりなので先発することはないと思いますが、もしもの時にとても心配です。もっと練習させなきゃいかんと思います。

明日軽い練習をしたら火曜日はデヴィジョン1のセント・クラウドとロードで試合です。とてもデカいアリーナで試合できるので楽しみです。ホームタウンで燃えるはずのミッシーの活躍も見物ですね。 現在16勝3敗1分(うちMIAC10勝0敗)
それでは。

2月8日

若林@ミネソタです。
セント・クラウドとの試合は0-5で完敗。力負けです。デヴィジョン1との力の差を思い知らされます。2ピリオド終了まではミッシーの活躍で0-1と踏ん張ったのですが、その時点でミッシーはそうとう疲れていて、3ピリになるとチームの集中力もガクンと落ちて4連続失点。まあそれでも46セーブしてるわけですからゴーリーはあまり責められません。ちなみにこちらの放ったシュートはわずかに7本でした。

力の差があるとはいえ、チームのパフォーマンスには疑問が残ります。今週の金曜から日曜日まではオフなので、来週末の正念場、オーグスバーグ戦までに7回練習があります。がっちりとチームを固めていかなければなりません。

しかし明日から4日連続で、しかも金曜日土曜日は泊まりでスカウティングです。どうもジェフは根を詰めすぎる癖があるようで、力の抜き方が上手くない。チームがオフなら自分も休めばいいのに。計画的に力を抜いていないので、彼の力が抜けたときがチームの練習の力が抜けたときになりがちです。一般的にヘッドコーチの気合いはそのままチームに反映されるので、自分の力の抜き方は考えて欲しいものです。(アメリカ人にも働き過ぎはあるのです!)
それでは。

2月9日

若林@ミネソタです。
どうでも良いことなのですが面白いので、、、
NHLが漢字ロゴでマーケティングをしているのです、、、今北米メジャースポーツでは漢字がおしゃれらしい。 どうも最近「足」とか「犬」って書いた帽子をかぶっている奴らがいておかしいと思ってたんだよ、、、しかしアバランチが「雪」でフライヤーズが「飛」か、、、見てないけど意外とはまるはずなのがハリケーンズの「嵐」、○ャニーズのグループのようだ、、、セイバーズの「剣」もいいだろう、、、じゃあデビルスは「魔」か?リーフスは「葉」か?アイランダーズは「島」か?おっとー、じゃあさっきの「足」はMLBレッドソックスとかホワイトソックスか?セネターズは「議」か?オイラーズは「油」か?面白すぎる!来年できるワイルドは「荒」か、、、カナディアンズとカナックスはどっちも「加」になるなあ、、、ダックスは「鴨」(アヒル=家鴨)になるし、ペンギンズは困るなあ、、、NBAスパーズは「泉」、ヒートは「熱」、、、。ううん、どうかねえ。うわ!ブルースは「憂」かそれとも「鬱」か、、、む、難しすぎる。いっそのこと日本リーグは堂々と「鹿」とか「兎」、「熊」、「鶴」っちゅうロゴで売り出せばいいのに、、、 どうでも良いことで頭がいっぱいになるのでした、、、
それでは。

2月11日

若林@ミネソタです。
今週の練習は今日で終わり、チームは金曜から土曜日までオフです。この2日間はコーチも混じって熱い紅白戦が繰り広げられました。結果はジェフ、ダン率いる白組がアン、ヒローキ率いる青組(だから青白戦か)を3-1で下しました。いやあ、やっぱり心肺機能は使わなければ低下します。やたら疲れた。久々に守ったからか。 明日から2日に渡ってミネアポリスで高校生のプレーオフとこれから対戦するMIACのチームをスカウティングです。2日で約10試合を見るという強行日程です。うわー、、、

ジェフはクリスマス休暇中に2週間ほどで70試合くらい見たとか、、、恐ろしい人だ。でもこうしてたくさん試合を見ることでいい選手を発掘しているし、またコネもできるわけです。大変ですがこれも勉強、っていうか仕事と思ってつき合います。
それでは。

2月12日

若林@ミネソタです。
2日がかりで合計7試合をスカウティングしてきました。意外になかなか面白かったですね。久々にカナダで味わっていた「Moosehead」というビールも買ったし、、、 来週対戦する、最大の正念場の、オーグスバーグをもう一度スカウティングしてきました。なーかなか強敵です。上手い。でもグステイビスの時も相手の方が明らかに上手かったけど連勝したんだからなんとかなるはず。再来週対戦するセント・ベネディクトも見たのですが、相手のチームを視察すればするほどうちのチームのキーパーの素晴らしさを我ながら実感します。ミッシーはカンファレンス内のセーブ率が97.7%と、他をまったく足元にも寄せ付けない独走ぶりです。なんとか来週連勝してカンファレンスチャンピオンを決めたいところです。もっともプレーオフに勝たないと意味がないのですが。

ところで、今日見たグステイビス対セント・ベネディクトの試合で、高校時代ミッシーと一緒にプレーしていた(現グステイビス)プレーヤーの父兄と話かけられました。ミッシーは最近その人にあって話していたらしく「ヒローキはすごいゴーリーコーチだ。おかげでずいぶん勉強になった」と話してくれていたそうです。自慢するわけではないのですがずいぶん教えたことも確かだし、それなりの成果を上げる自信があるからこそこうして無茶な挑戦を続けているのです。

しかし、考えてみればつい数ヶ月前まではこの地にヒローキのヒの字もなかったわけですから、短い間にこうしていい評判が他人から伝わってくるということは素晴らしい成果だと思います。コーチにとって教え子との信頼関係は、っていうかそれこそが、本当の宝物ですね。勝ち星やセーブ率では決して語られない、いい評判、そして「あの人に学んで良かった」と言ってもらえることは、本当に幸せです。こういう話を聞くと、俄然やる気が出てきますね。
それでは。

2月19日

若林@ミネソタです。
オーグスバーグとの天王山決戦1日目は、、、3-4で負けちゃいました。 これでカンファレンス10勝1敗でオーグスバーグに並ばれました。ビデオなどで再三スカウティングしたとおりの攻撃パターンは読み切っているのですが、やはり、彼らの攻撃の爆発力はすごい、、、そして頼みの綱のゴーリー・ミッシーが、不調でした。うーん。昨日ゴーリーの練習をむしろしない方が良かったのか、、、とか、いろいろ考えてしまいましたが、、、4点目を取られてからは本来の動きを取り戻したので(遅い!)明日は大丈夫でしょう。 明日勝って来週末に連勝すればデヴィジョン優勝できるので、明日頑張るしかありません。

2月21日

若林@ミネソタです。
オーグスバーグとの天王山の第2戦は、、、 1-1で引き分けでした。残念!! ゴーリー・ミッシーは前日の不調が嘘のようにスーパーセーブを連発。35セーブと鉄壁の守りでしたが、、、おーい、他の奴ら点を取ってくれー!!!がら空きのネットを何度も外すのだけはやめてくれ!延長残り1秒に放ったがら空きのネットへのシュートもネットを外れて万事休すです。このチームはそういう決定力がないから、ミッシーが常に絶好調でなければ均衡した試合で勝てないのです。 これで後2勝すればカンファレンスチャンピオンにはなれますが、勝ち星は同率でも直接対決で1敗1分のため、プレーオフの時に第1シードになれません。ということは、あの強敵グステイビスとプレーオフ1回戦で戦うことが濃厚です、、、。面倒なことになってしまいましたが仕方がありません。 とりあえず今週末のセント・ベネディクトに連勝しないと、、、
それでは。

2月22日

若林@ミネソタです。
今週は学校が春休みで生徒たちは授業がありません。チームは昨日と今日午前中がオフで、今日の晩に近くのラクロスという町にチームビルディング・アクティビティをしに行きました。これは日本でも新入社員研修やら野外活動などに使われている「障害をみんなで乗り越えよう」型の遊びで、壁登りとかいろんな活動をチーム全員で励ましながら行うというものです。

室内ウォールクライミングは私が昔からやりたかったもので、とても楽しくできました。さすがに90度以上の壁を登っていくハングオーバーは途中で挫折しましたが、垂直の壁は難なくクリアできて爽快でした。しかしあれほど一つのことに集中したのは久しぶりです。相当面白かったのでまたやりに行こうと思います。

明日は朝から市内のリンクで練習です。学校のリンクは一時的な停電のため使えません。
それでは。

2月23日

若林@ミネソタです。

Locker Room
デヴィジョン1セント・クラウドのホームリンク。デヴィジョン1になるとこんな豪華なリンクで試合するのです。男子の試合には数千人が、女子の試合には、、、数百人が見に来ます。
Locker Room
セント・クラウド戦直前。ジェフの気合いの入ったスピーチです。 しかしスピーチの甲斐なく、、、結果は0-5で完敗、、、

それでは。

2月26日

若林@ミネソタです。
セント・ベネディクトとの第1戦は3-0で勝利。 あまりいい内容ではありませんでしたが、ミッシーはしっかり完封。 レギュラーシーズンも明日で終わりです。明日勝てばレギュラーシーズンの優勝が決まります。 シーズン終了に先立って今日MIACオール・カンファレンス・チーム(オールスター)の監督投票が行われました。セント・マリーからはフォワード2人、ディフェンス2人に加えてゴーリー・ミッシーがオールスターゴーリーに選出されました。当たり前です。今日までMIAC10試合に先発、9勝1敗1分4完封、防御率は0.7、セーブ率は96%です。でも、なぜか年間最優秀選手には選ばれませんでした。次点にもなっていません。デヴィジョン1との試合含む総合成績でもセーブ率93%以上を記録しているのに!!おかしい。おかしすぎる!!!

ホッケーのキーパーでこの成績は、はっきり言って驚異的です。チームが強いからっていうのももちろんありますが、うちよりも強いチームのゴーリーでもまったく足元にも及ばない数字しか残してないのです。このリーグでフォワードたちが大量にポイントを上げているのは、ほとんどのゴーリーがあまりに下手くそだからに過ぎません。なんでそんなにフォワードばかり評価するのか???

まったく、いろいろ政治的な駆け引きがあるにしても、ホッケーで食ってる監督たちなんだからもうちょっとホッケーの数字の見方を勉強して欲しいものです。 せっかく教え子がオールスターに選ばれても喜び半減です。ゴーリーコーチとしてこれ以上の成績をあげることはこれからだってほとんどあり得ないのに、、、 とにかくミッシーは明日も完封して、防御率0.6点台という偉業を達成させて欲しいものです。
それでは。

2月27日

若林@ミネソタです。
レギュラーシーズン最終戦、セント・ベネディクトとの2戦目も3-0で完封して、ついにレギュラーシーズン優勝が決まりました。ミッシーは31セーブで今期8つ目の完封。レギュラーシーズン18試合で防御率1.54、セーブ率93.6%という驚異的な数字を残しました。カンファレンス内だけなら11試合で防御率0.64、セーブ率は、たぶん97.0%です。まあはっきりいってしまえば彼女はデヴィジョン3でプレーしていてはいけません。デヴィジョン1でプレーすべきです。このレベルでは上手すぎて話にならないのです。

優勝したのになんか全然満足がいきません。プレーヤーもすごくあっさりとしていました。オーズスバーグ勝てなかったからオーグスバーグと同率優勝で、しかもオーグスバーグの方がプレーオフの第一シードなのです。来週末からのプレーオフ1回戦はあの強敵、実力ナンバーワンのグステイビスと対戦です。ちなみにレギュラーリーグ過去2戦ではミッシーの大活躍で2-1、2-1と連勝しています。これだからあまり嬉しくないんだな、、、やっぱりプレーオフでグステイビス、オーグスバーグを撃破して、真のチャンピオンを決めなきゃダメだ。そしてボストンでデヴィジョン3の全米一を決めるナショナルチャンピオンシップに出場すると、、、 ああ、そうだ、せっかく優勝したのに飲んだりしないから楽しくないんだ、きっと。ジェフは今日もこれから仕事でミネアポリスへ、、、まあいい。より大きな喜びは後にとっておこう。
それでは。

2月28日

若林@ミネソタです。
今日から練習再開しました。
オール・カンファレンスチームに選出されたミッシーを含む5選手の勇士をご覧下さい。
それでは。

2月29日

若林@ミネソタです。
最近とても暖かくなってきています。今日は自転車に乗って買い物ができました。 しかし、この暖かさがいけないのか、プレーヤーたちの集中力が散漫になりつつあります。 じつは結構前から感じていたことなのですが、、、プレーオフを目前にして「もうこのチームはイヤだ」と考えているプレーヤーがたくさんいるのです。レギュラーシーズンで優勝してもチームが盛り上がらなかった理由も、本当はそこにあるのです。今日の練習の後キャプテンの1人がジェフと話しました。チームのみんなが集まるとお互いやコーチの悪口のオンパレードだそうです。あまり多く使ってもらえないプレーヤーやコーチのやり方が気にくわないプレーヤーがたくさんいるそうです。まあ、ここまではどこのチームでもあることで、そんなことはどうでも良いのです。プレーヤーは集まればチームとコーチの悪口を言うものなのです。

しかし、優勝して、プレーオフを目前にして、この時期にチームが固まらないのは最悪です。「早く終わって欲しいと口にしているプレーヤーがいる(しかも中心選手!)」と聞いたときには愕然としました。

色々理由がありますが、一番大きいのは、、、たびたび書いてきたことですが、環境に甘え過ぎなのです。ジェフがすべてをコントロールしてあげて、プレーヤーの感情に配慮しすぎたことも問題だったと思うのです。コーチは尊敬されてなんぼのもんで、好かれても仕方ないのです。傷つきやすいプレーヤーにいつも気ばかり使っていて、試合で少しきついことを言えば、そりゃそいつはすぐにキレます。普段から「だれもお前らに頼んでホッケーしてもらってるわけじゃない。やりたい人はやりなさい。やりたくないなら辞めた方が自分のためだよ」と言ってあげた方が良かったのです。

それに大学生になって自習時間の監視までしてあげるなんておかしい。大学に入って勉強しなければならないのは当たり前なんだから、自分でやらせればいい。成績が落ちてチームでプレーできなくなったら辞めればいい。彼女たちは、ホッケーにだけ集中していればいいプロとは違うのです。与えられすぎです。世話を焼かれすぎです。優しい言葉をかけられすぎです。

ジェフは「女の子はチームに競技よりも社会的つながりを求める」ということを意識しすぎたようです。女の子がそうであろうとなかろうと、試合は勝ち負けを決めるものです。戦う集団に向かないプレーヤーはさっさと自分から辞めていく環境を作ることが大事なはずです。競技スポーツを名乗るからには、、、。 幸いキーパーのミッシーは生まれついてのアスリートで、くだらない人間関係なんていうものには興味がなく、とにかくプレーして勝ちたいと思ってくれているので安心ですが、、、
それでは。

3月3日

若林@ミネソタです。
プレーオフ1回戦対グステイビス第1戦は、、、2-3で負けちゃいました。あーーーーーーーーーーーなんでリーグで屈指の下手なゴーリーから2点しかとれんのや!!!!!!!!!みんなビビってプレーしてるし、がっくりです。

ともかく明日勝って、そして延長ゲーム(15分)に持ち込んで、それで勝つしかありません。まだ日本に帰りたくないよー!!!!!!!! 日本では筑波女子が6年ぶりに出場している全日本B(日光)で2回戦を突破し、準決勝に駒を進めました。大学のチームとしては史上初の快挙です。なんかとりあえず凄い!!!!偉いぞー!!!本当に誇れる教え子たちです。嬉しい!!! 準決勝が今日4日の18:20から、決勝は5日の12:20、3決は同じく5日の10:00からです。これを見た人は今すぐ日光霧降アリーナにGO!GO!!
それでは。

3月4日

若林@ミネソタです。
セント・マリーは今日プレーオフ第2戦を1-1で引き分けてしまい、プレーオフ1回戦敗退が決定しました。残念ですが終わってしまったことは仕方がありません。 3ピリ残り1分半間で1-0でリードしながら追いつかれ望みを絶たれてしまいました。あの相手の下手なゴーリーから点が取れないのはもうどうしようもありませんでした。ミッシーは最後までよく頑張ってチームで一人気を吐いてくれました。

明日から3月30日に帰るまですることがなくなってしまいました、、、帰国の日程を早めることもあるかもしれません。とりあえず、この夏のこと、来年のことなど考え始めたいと思います。 プレーオフで勝てない病は依然として私を悩ませますが、そんなことを愚痴っていても仕方がありません。今シーズンはレギュラーシーズン優勝というタイトルを獲得しました。ミッシーのオールカンファレンスも誇れることです。大学のチームのコーチとして新たなスタートを切れたことが本当は一番大きな収穫でした。だって半年前にはもう今年はプータローを覚悟してたんだから、、、チャンスを与えてくれたジェフ、素晴らしい生徒として頑張ってくれた3人のゴーリーたち、そして応援して下さった皆さんに感謝しています。

シーズンが終わるのはとても悲しいことです。敗戦で終わったときはなおさらです。でもこんなことに本気で一喜一憂することができるっていうことは、本当に幸せなことです。
それでは。

3月7日

若林@ミネソタです。
プレーオフ敗退決定から3日が過ぎました。当日はほとんど眠れず、今朝も妙に早く目が覚めてしまいました。ビールもなにもこの場に及んでは効きません。別にもう立ち直っているんだけどなあ、、、 もっと立ち直っていないのは、、、かわいそうに、シーズンを炎のように駆け抜け、プレーオフでも孤軍奮闘したゴーリー・ミッシーです。今日もジェフのオフィスを訪れ「あの時私が止めていれば、、、」と涙を流していました。他に泣くべき奴らはいくらでもいるのに、、、おかしなものです。責任を感じるべき人はあまり責任を感じず、試合終了後もヘラヘラしていました。そして今までチームを背負って立ってきた人が泣いているのです。でもミッシーにこの気持ちがあれば、来シーズンも彼女は大丈夫です。本人は「来年はなんだかダメになりそうな気がする、、、」と、いたく心配していましたが、、、特に私が来年もここに帰ってくるかどうかをとても心配しているようです。かわいそうですが、実際私が戻ってこなかった場合、彼女は今年ほどの成績をおさめることはできないでしょう。そういうことを考えると来年ここに戻ってきてあげたい気もしますが、、、分かりません。

今日は男子部のゴーリー、ダンと練習しました。最近男子部のゴーリーたちが私にいろいろときいてくるようになりました。それはそれで良いことなんですが、あっちにもゴーリーコーチはいるので、彼の顔をつぶしたくはありません。難しいところです、、、と思ってその練習を終えたら「NCAAルールで、シーズン終了後はプレーヤーにオンアイスで指導することは許されていない」ということが発覚!!はー、これで暇つぶしに男子部に指導っていうこともできなくなったか、、、なんかNCAAルール、不条理な部分がいっぱいです。まさに官僚主義的。

ところで、我がホッケー・ラボ・ジャパンでは、今まで特定のチームや大学向けに行っていたクリニックの枠を拡大し、要望さえあればどんなチームにでも出向き、指導するチーム・サポート・システムを開始しました。例えば合宿や通常の練習、はたまたビデオ講義や陸トレ指導など、チーム事情に合わせてチームをサポートします。

また、1-3人の少人数のグループを対象にしたプライベート・クリニックも行います。こちらも参加者の要望に合わせた個人指導を随時行います。こちらは第1回が4月の第1週に予約されています。

皆さんの周りにレベルアップを目指し、合宿や個人練習での指導者を求めているチームやプレーヤがいましたら、是非このことをお伝え下さい。
それでは。

3月17日

若林@ミネソタです。
シカゴへの傷心旅行(?)から帰ってきました。 これからはチームの年鑑作りや、春から夏に行われる自分のクリニックの準備、IHマガジンの記事執筆などで時間を過ごすことになりそうです。

ところで、私はこの1週間の旅行でグリーンベイという街を訪れました。そこはミシガン湖??に面した人口数万人という小都市で、本当に産業らしい産業は見あたりません。でも、そこになんと全米一のプロスポーツ、アメリカンフットボールNFLのチームがあるのです。グリーンベイ・パッカーズは、北米4大プロスポーツの中で唯一の市民球団です。つまりたった7万人(たぶん)の市民が、100年近くに渡って自分たちのお金を出し合って筆頭株主になって、チームを運営しているのです。(もちろんいくつかの企業も株主になってはいる)これはすごいことです。7万人の街で、5万人収容のスタジアムが、毎試合満員になるのです。日本の片田舎にジャイアンツがあるようなものです。ちょっとたとえとして苦しいけど、、、とにかくそれだけではなくパッカーズはスーパーボウル(スタンレーカップみたいなもん)を3回制している名門でもあります。街はどこを切ってもパッカーズ一色。パッカーズはグリーンベイの誇りであり、パッカーズがなくなれば...街には何も残らないでしょう。グリーンベイの街はパッカーズによって成り立ち、パッカーズを成り立たせるために存在しているのです。 数十万人の人口を抱える都市で、経営難からメジャープロスポーツがどんどんと移転していくご時世で、パッカーズは生き続けているのです。

私はグリーンベイの街に自分たちの力で伝統を築き上げ、築き上げたものを誇りにして生きていくことの素晴らしさを見た気がしました。もしパッカーズの株主が他のプロチームと同じように大企業だったら...。パッカーズはグリーンベイに残っていなかったでしょう。自分たちのチームを、応援するだけでなく、株主として、自分たちで誇りを持って守ってきたからこそ、今のパッカーズがあるのです。 ここまで素晴らしい例は、もちろん例外ですが、ヨーロッパの多くのスポーツクラブチームが市民球団として運営されているのは有名な話です。スペインのソシオは特に有名です。

日本でも古河電工を引き継いだ日光バックスが、不況の中、果敢に存続への挑戦を続けています。Jリーグも同様な理念で運営されています。(チームによるが...)いつかバックスのような経営が当たり前になる日が来ればいいですねえ...
それでは。

12月7日

若林@ミネソタです。
速報:
我らがゴーリー、ミッシー・メムキンが2週連続で MIACプレーヤー・オブ・ザ・ウィーク に選出されました。2試合で62セーブ(セーブ率96.9%)して2勝しているわけですからまあ当然です。
それでは。

3月27日

若林@ミネソタです。
今日はチームで送別の食事会を行ってくれました。(や、やはりここでもピザパーティー...なんでこんなにピザが好きなのか...)嬉しかったのはミッシーが会場に一番乗りしていてくれたことと、ニタラがゴーリーたちの写真をくれたこと、そして一度練習を見てあげた男子部のキーパーまで駆けつけてくれたことです。 増えた荷物をどうにかまとめるのに苦労してますが、なんとか荷物を送ることなくすみそうです...。日本に帰った直後に名古屋でプライベートクリニックをするんですが、この1ヶ月の間氷に乗っていないので少し不安です。体が動くかどうか...。ああ、だんだん寂しくなってきた。 やっぱり毎年一生懸命教えてきた場所を離れるのは寂しいですね。
それでは。

3月29日

若林@ミネソタです。
荷造りもほぼ完了しました。いよいよ明日早朝、ウィノナを発ち、帰国します。 今シーズンもいろんな人たちに助けられ、励まされながら頑張ってきました。応援してくれた皆さん本当にありがとうございました。特に仕事が決まらずに落ち込んでいたオフシーズンの間「諦めないで頑張れ!」と励ましてくださった人たちへの感謝は決して忘れることはないでしょう。 さっき今シーズンを思い出しながら、ふと去年の6月頃皆さんに宛てて出したメールを読み返しました。

>この2ヶ月間、昨シーズンたまった精神的な疲労感がまったく抜けなかったことに
>あります。昨シーズンは純粋にコーチとしては今までよりも大きな成果を上げること
>が出来たのですが、それが将来の自分のポジションにまったく関わってこないの
>ではないかという精神的不安にさいなまれていました。まあ、要するにジムとの
>関係にも考え直すべき部分がおおいに出てきたと言うことです。ジムは現在は
>ジュニアメジャーのアシスタントコーチ、としての地位を固めてしまいました。
>詳しくは書きませんが最近では彼からまったく音沙汰がありません。教え子の
>受賞のことも、来シーズンのことも、まったくです。予想はしていたことですが、
>ちょっとこれにはがっかりです。「周りに利用されないように、俺とチームを組もう
>、、、周りのやつは結局お前を利用して使い捨てるつもりだ、、、」と言い続けて
>きたジムも、やっぱり周りの人と同じじゃねえかよお!まあ、彼なしに現在の自分
>はないわけだし、彼と100%組まなくなることが決まったわけじゃあないので、
>あまり悪くは言いたくありませんが、、、それにしてもまったくやるせないです。
>これが彼ら流の「ドライな人間関係」なのですか?いやいや、こんなことは
>万国共通でしょう、、、やっぱり他人に頼って出世しようというのが間違っているの
>です。強引にでも自分で道を切り開くしかないのです。

かーなり病んでましたね。間違いなく。しかし自分で信じていたとおり、やはり物好きはいたものです。100通以上出したメールとファックスの中で、ただ一人本気でゴーリーコーチとして雇うことを考えてくれたジェフは、まさにコーチ人生の恩人です。信じてくれてありがとう、ジェフ!いつも昼飯をおごってくれたりいろいろと助けてくれたアン、もう一人のアシスタントコーチであるダンにも感謝です。そして、才能のあるゴーリーたちと、強いチームに恵まれたことで、今年はこの3年間でも一番の成果を出すことができました。これは本当に運が良かったと考えるべきでしょう。そしてもちろん自分を信じて頑張ってくれたゴーリーたちにも感謝しています。

今シーズン自分自身で最大の進歩は、より多くのことを一人でするようになったことです。一人暮らしをし始めたことも大きな要因でしょう。去年までのホームステイもそれはそれで寂しくなくて良かったのですが、いろいろな人間関係で疲れたということは否定できませんでした。その他いろいろな仕事や電話のやりとり、コーチングに関しても自分の分担はジェフに全面的に任されていたので、自分自身でいろいろなことを切り盛りする能力がつきました。去年まではやりたくても自分の権限や活動範囲が限られていたので歯がゆいことが色々ありました。

個人的にもセント・マリーの留学生や留学生センターの人たち、またお隣の州立大の留学生の人たちと交流できたので、ホッケー以外の生活も充実した感じがしました。 というわけで、今年は非常に進歩があった年でしたね。来年もここに戻ってくるかどうか、今の段階で確立は半々です。今年築いたベースを元にさらなる進歩をするために戻ってくるのか?それとも様々なリスクを覚悟でさらに上のレベルを教えることに集中するのか??難しいところです。もっとも、今より上のレベルの仕事が簡単に見つかるとも思えないので、セント・マリーに戻ってくる確立が必然的に大きかったりするんですけど...。いずれにしても、来年も与えられたチャンスを生かして自分を証明すること、できることはそれだけです。実績を着実に積み重ねて人脈を広げていけば、必ずもっと大きな扉が開くときが来るはずです。今までもそれを信じて来たんだから...
それでは。